175 名前:靴下右[] 投稿日:2006/12/09(土) 18:06:53.98 ID:W8fZlT2d0
ブーンは憤慨して店をでた
ひなたぼっこポワワ(*´∀`*)ポワワの真っ最中のモナーのところへ行くと
参りましょう、と手を引いて大股で歩き出した
どうしたと問うモナーの言葉に返事もせず
('A`)「うまく動いてくれるといいが・・・」
176 名前:靴下右[] 投稿日:2006/12/09(土) 18:09:51.13 ID:W8fZlT2d0
( ^ω^)「ぽけぇ・・・」
( ´∀`)「ぽけぇ・・・」
江戸について五日がすぎた
方々歩いてVIP藩士を探したが、どこにもいなかった
元江戸屋敷はしっかり封鎖され、取引のあった商家も何も知らず
岡場所では「藩の名を出して遊ぶ方なんていらっしゃいませんよ」と言われた
177 名前:靴下右[] 投稿日:2006/12/09(土) 18:12:33.71 ID:W8fZlT2d0
( ^ω^)「あとは吉原くらいしか・・・」
( ´∀`)「ムダじゃろう。うちの藩士に金はない」
宿屋の二階、日差しが妙にあたたかい六畳間で
ふたりはぽけぇとしていた
( ^ω^)「でも吉原くらいしか・・・」
( ´∀`)「行きたければ外から匂いでも嗅いで戻って来い」
( ^ω^)「匂いだけではなんとも・・・」
178 名前:靴下右[] 投稿日:2006/12/09(土) 18:14:09.89 ID:W8fZlT2d0
なんとなくごろんごろんとしてみると、
浮いた埃が日差しを反射して
それを見ていると・・・
( ^ω^)「若君・・・やる気でないっすお」
( ´∀`)「やる気だせぇ」
180 名前:靴下右[] 投稿日:2006/12/09(土) 18:17:43.94 ID:W8fZlT2d0
何か知っていると思ったVIP藩士には会えず
モナの輔の死の真相は不明
あてもなくこの部屋にいても、情報が転がり込んでくるわけもなく・・・
( ´∀`)「やむなし。ブーン」
( ^ω^)「はいですお」
( ´∀`)「直談判じゃ」
181 名前:靴下右[] 投稿日:2006/12/09(土) 18:22:33.74 ID:W8fZlT2d0
月のない夜である
目的からすれば、絶好である
ただ、目的が
( ^ω^)「本当に忍び込むんですかお」
( ´∀`)「他の方法がわからん」
( ^ω^)「しかも若君を背負って」
( ´∀`)「わしはお前の様に身軽ではない」
182 名前:靴下右[] 投稿日:2006/12/09(土) 18:26:04.52 ID:W8fZlT2d0
江戸城、人影はなし
しかし全ての方向からなにかに見つめられているような圧迫感
しかしブーンの気持ちは決まっていた
モナ次郎が望むのなら、そしてそれに役立てるのなら、
体も、技も、全て使うつもりでいた
( ^ω^)「(とはいえ・・・)」
( ´∀`)「ゆくぞ、ブーン」
( ^ω^)「(これは成功しないんじゃないのかお?)・・・・は!」
183 名前:靴下右[] 投稿日:2006/12/09(土) 18:29:57.04 ID:W8fZlT2d0
月がない上にさらに陰を選んで静かに動く
足音はない
見つかるはずはない
いけるはず・・・
道の向うに、江戸城が見えた
184 名前:靴下右[] 投稿日:2006/12/09(土) 18:31:33.41 ID:W8fZlT2d0
( ^ω^)「セッ!」
=( ^ω^)
三( ^ω^)
三三⊂二二二( ^ω^)二⊃
( ^ω^)「と、飛びますお!」
( ´∀`)「行けブーン!」
185 名前:靴下右[] 投稿日:2006/12/09(土) 18:33:35.48 ID:W8fZlT2d0
∧∧
( ´∀ ⌒ヽ
⊂二二二( ^ω^)二⊃
( | /
ヽ ( ノ
ノ>ノ
レレ
186 名前:靴下右[] 投稿日:2006/12/09(土) 18:34:18.50 ID:W8fZlT2d0
∧∧
( ´∀ ⌒ヽ
⊂二二二( ^ω^)二⊃
( | /
ヽ ( ノ
ノ>ノ
レレ
187 名前:靴下右[] 投稿日:2006/12/09(土) 18:35:23.52 ID:W8fZlT2d0
∧∧
( ´д ⌒ヽ
⊂二二二( ゚ ω゚)二⊃
( | /
ヽ ( ノ
ノ>ノ
レレ
188 名前:靴下右[] 投稿日:2006/12/09(土) 18:38:44.38 ID:W8fZlT2d0
/
/
/
ビダァァン /
/
∧∧ /
( ´д ⌒ヽ /
/ ( ゚ ω゚) /
( | \ / /
ヽ ( \二つ
ノ>ノ /
レレ /
191 名前:靴下右[] 投稿日:2006/12/09(土) 18:40:06.81 ID:W8fZlT2d0
( ゚ ω゚)「・・・・・」
( ´∀`)「さすがじゃ」
( ゚ ω゚)「死ぬかと思いましたお・・・」
( ´∀`)「いや、さすがじゃ」
お褒めに預かり・・・
( ^ω^)「いきますお!」
192 名前:靴下右[] 投稿日:2006/12/09(土) 18:42:12.34 ID:W8fZlT2d0
「透明人間でも飼ってるの?」
ブーンの江戸城の印象である
( ^ω^)「・・・めちゃくちゃ見られてるお・・・」
しかしどこにも人影はなし
( ^ω^)「怖・・・」
195 名前:VIP皇帝[] 投稿日:2006/12/09(土) 18:46:29.34 ID:W8fZlT2d0
ブーンには実戦の経験がある
それはこれまで、ブーンの自信の源の一つであった
足がすくまない、という自信が自慢の迅さから迷いを取り除いていた
しかしこの場において、実戦の経験に意味があるのか・・・
( ´∀`)「ゆけ」
背中の重みだけがブーンを突き動かす
196 名前:靴下右[] 投稿日:2006/12/09(土) 18:49:41.31 ID:W8fZlT2d0
見上げるは天守閣
シッ シッ シッ
ブーンの走る足音である
ブーンはせめて、視線を感じない方向へと走っていた
いやな汗が胸を湿らせる
( ^ω^)「どこか・・・入り口は・・・」
197 名前:靴下右[] 投稿日:2006/12/09(土) 18:51:49.08 ID:W8fZlT2d0
見つめあう視線のレーザービームを避けるように走る先に
ブーンは小さな戸を見つけた
おそらくは勝手場、武士以外の居場所
あそこなら・・・
( ^ω^)「入れるかもしれないお!」
シッ シッ シッ
198 名前:靴下右[] 投稿日:2006/12/09(土) 18:53:39.14 ID:W8fZlT2d0
自分に集まる視線を掻い潜るように、ブーンは迅さを増し
目的の戸へと疾走した
( ´∀`)「あそこか?」
( ^ω^)「あそこならおそらくは・・!」
(,,゚Д゚)「ィア!!」
199 名前:靴下右[] 投稿日:2006/12/09(土) 18:57:09.00 ID:Q0mtIIiY0
ギコの振り下ろす手からかろうじて逃げられたのは
直前に加速していたからに他ならない
それほど虚を突かれた一撃であった
( ;^ω^)「ひあ!うええ!?人、人いたの?ここ!」
(,,゚Д゚)「いるさ、お前が勝手場を狙うのは当然だからな!」
( ´∀`)「降ろせブーン!」
200 名前:プレゼントはCcup[] 投稿日:2006/12/09(土) 19:00:37.78 ID:Q0mtIIiY0
( ^ω^)「降ろ・・は、ちょ、今はまってくださいお!」
(,,゚Д゚)「ふっ!」
何か飛んだ!
そう思ったときにはブーンは走っている
(,,゚Д゚)「まったくVIPの連中は!ィア!」
逃げた先にはギコの手が振り下ろされる
足元に小さな爆発を起こしたかのように、ブーンは加速する
【関連】
一気読み
その壱 -
その弐 -
その参
-
その四 -
その伍 -
その六
-
その七 -
その完