( ^ω^)ブーン系小説完結作品集('A`) 〜( ^ω^)の隠れんぼ〜

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585 名前:隠れんぼ[] 投稿日:2007/03/11(日) 18:43:48.52 ID:lmt2bwudO

 住宅街からやや離れた場所に、公園があった。
ブランコや滑り台などの遊具が揃っており、小さな池がひとつと
公園を覆い隠すほどの樹木が、囲むようにして植えられている。

ξ゚听)ξ「さて、どこに隠れたのかしら……」

 ツンは公園の真ん中に立つ、大きな樫の木の下で呟いた。
額に手をかざして、周囲を注意深く見渡す。

ξ゚听)ξ「大体想像はつくのよねぇ……」

 ひとり頷いては、片足を空き缶から下ろして徐々にそこから離れていく。
その様子を緊張した面持ちで眺めているのは、ドクオとブーンだった。

('A`)「まずはショボンを探しに行ったか……」

( ^ω^)「いっつも同じ場所だおね」

('A`)「ったく、いい加減学習したら良いのによ」

( ^ω^)「まったくだお」

('A`)「まぁ、ショボンのお陰で缶蹴りのチャンスは頂いたぜ!」

 ツンが公園に設置されているトイレへ向かうのを確認してから、
ドクオは隠れていた滑り台から静かに滑り降りた。



587 名前:隠れんぼ[] 投稿日:2007/03/11(日) 18:47:19.64 ID:lmt2bwudO
( ^ω^)「……ドクオも学習能力がないお」

 滑り台から空き缶までの距離と、ツンから空き缶までの距離は
明らかに前者の方がより近いのだが。

川 ゚ -゚)「やれやれ……相変わらず早漏だな」

 自販機の裏に隠れているクーが溜息を洩らす。

( ^ω^)「クーが言うと生々しいおwwwww」

川 ゚ -゚)「遅漏よりかは、よっぽど良いがな」

 冷静な表情でクーは見届けていた。
空き缶に近付いたドクオへ、ツンが豪速球で靴を投げるのを。

ξ゚听)ξ「はい、ドクオアウトーっ!」

('A(#;)「ぐあッ、ちょwwまたこの戦法かよwwwww」

 ドクオは顔面に直撃を食らうと、靴を拾って樫の木の下へ正座を始めた。

川 ゚ -゚)「仕方がない、助けに行くか」

( ^ω^)「mjd」



588 名前:隠れんぼ[] 投稿日:2007/03/11(日) 18:50:00.86 ID:lmt2bwudO

 植え込みから葉っぱが付いている枝を拾うと、クーはそれを両手に持った。

川 ゚ー゚)「完璧だ。半熟忍法を読んでいて、良かった」

 自販機裏から屈み腰で出ると、樫の木へ向かって行く。

ξ゚听)ξ「クー見っけ!」

 ツンが空き缶を軽く踏み付けた。

川;゚ -゚)「見破られただと!?」

 クーは愕然とした表情でその場に崩れ落ちた。


589 名前:隠れんぼ[] 投稿日:2007/03/11(日) 18:52:02.90 ID:lmt2bwudO

(´・ω・`)「クーまでもが見付かってしまったか……」

 ショボンがトイレの物陰で三人を様子見していた。
仁王立ちするツン、正座をするドクオ、両手に枝を持ったクー。

(´・ω・`)「佐賀かくれんぼ大会で優勝した僕に、敵う訳がないと思い知らせなくちゃね」

( ^ω^)「今更佐賀かおwwwwwwwwwwww」

(´・ω・`)「千葉でも優勝したなあ……。
        取り敢えず、移動しないといけないね」

( ^ω^)「ここに居るのはバレバレ愉快だお!」

(´・ω・`)「僕も僕で一先ずトイレに隠れるのは、止めよう……」

 名残惜しそうにショボンは、トイレの個室を振り返る。
そして何処へ隠れようかと視線を戻した先に。

(*´・ω・)「うほっ、いい男!」

 トイレの近くに設置されたベンチに、作業着のダンディな男が腰掛けていた。
ショボンは惹かれるように、ふらふらとベンチへ寄って行く。


590 名前:隠れんぼ[] 投稿日:2007/03/11(日) 18:59:01.92 ID:lmt2bwudO

「 や ら な い か 」





ξ゚听)ξ「はい変態発見!」

(´・ω・`)「あ……」

(´;ω;`)「罠なんてずるいじゃないか!」

ξ゚听)ξ「さっさとコッチ来なさい」



591 名前:隠れんぼ[] 投稿日:2007/03/11(日) 19:01:49.67 ID:lmt2bwudO

 樫の木の下、空き缶を中心にして四人が立っていた。

ξ゚听)ξ「やっぱり私がオニだと早く終わっちゃうわね」

('A`)「靴投げんのは反則だろwwwwwwwww」

(´・ω・`)「いい男を罠に使うのは感心しないよ」

川 ゚ -゚)「何故バレたんだ?」

ξ#゚听)ξ「gdgdとうるさいわねぇ」

 ツンは空き缶を片手でぐしゃりと握り潰す。
それを見て三人は一様に言葉を飲み込んだ。

ξ゚听)ξ「空き缶も潰れちゃったことだし、ドクオの家に行きましょ」

('A`)「マリテニでもやるかー」

(´・ω・`)「僕はスマブラがいいなあ」

川 ゚ -゚)「私はピカチュウ元気でちゅうをやりたい」

 そう言いながら、四人は樫の木から揃って離れて行く。
ブーンだけが、動けずにそれぞれの背中を見ていた。


592 名前:隠れんぼ[] 投稿日:2007/03/11(日) 19:04:02.58 ID:lmt2bwudO

( ^ω^)「また見付けてもらえなかったお……」

  哀しげに呟き、ブーンは濁った池の中へそうっと沈んでいく。
緑色の藻を全身に纏いながら、池の底で横たわる自分へと向かって。


('A`)「コイツまだ見付からねぇのか」

ξ゚听)ξ「この貼り紙、ずっとあるわよね」

(´・ω・`)「かくれんぼの途中で消えたらしいけど」

川 ゚ -゚)「誘拐か拉致か……真相は謎だな」

 公園の出入り口にある看板の前を、通りかかる。
園内地図と遊具の使用注意、それに重なって貼られている紙切れ。
そこには薄れた文字で、こう書かれていた。


593 名前:隠れんぼ[] 投稿日:2007/03/11(日) 19:05:30.83 ID:lmt2bwudO




 内藤ブーンを探しています。
 平成十五年三月十日に公園で、行方が判らなくなりました。
 当時十歳。身長体――消えて読めない――




( ^ω^)「僕をはやく見付けて欲しいお」





END






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