( ^ω^)ブーン系小説完結作品集('A`) 〜( ^ω^)ブーンは麻薬捜査官のようです〜

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41 名前: ◆K/ms5.N0fc [] 投稿日:2007/03/07(水) 15:59:26.39 ID:Pu1O83EQ0
一方、ブーンとクーは遂に荒巻と対峙していた。
一連の事件の元凶であり、キャンディ精製者であり、確実に死んだはずの男と。
そして、状況はブーン達にとって極めて不利であった。
何も考えずに部屋に突入したブーンに向かって、荒巻は銃を構えている。
ブーンに照準が向いている限りクーにも何も出来ない。

数十秒ほどの沈黙の後、荒巻はその口を開いた。

/ ,' 3「ワシとこうして対峙しているという事は、クックルは倒されたのか」

その老人は静かに、しかし、威圧的に話し始めた。
飄々とした印象を受ける外見なのだが、中身はまるで違うようだ。

( ^ω^)「あの大男なら倒したお。アンタはもうここまでなんだお」

/ ,' 3「銃を向けられて言う台詞じゃないなぁ。ちっと頭が悪くないかい」 一瞬怯んだブーンだったが、立つ足に力を込めて言った。

( ^ω^)「アンタを捕まえる前に聞きたいことが山ほどあるお」

ブーンの突然の切り出しに意外な表情をみせる荒巻。
一瞬の躊躇の後、荒巻は言った。


45 名前: ◆K/ms5.N0fc [] 投稿日:2007/03/07(水) 16:03:27.78 ID:Pu1O83EQ0
/ ,' 3「まぁ、ここまで来たんだ。それなりに事情はわかっておるのだろう。
   祭りはもう終わりだ。いや、始まりもしなかったかな。何が聞きたいのかの?」

( ^ω^)「まず、アンタは死んだんじゃなかったのかお?」

/ ,' 3「死んださ。ワシは三人目の荒巻だよ」

荒巻の言葉に戸惑うブーンとクー。

( ^ω^)「三人目?」

川 ゚ -゚)「どういう意味だ」

/ ,' 3「荒巻スカルチノフは全部で十一人いるのだよ。ワシは三番目。
   簡単に言うとスペアだな」

( ^ω^)「ひょっとしてクローン人間だ、とでもふざけた事を言うのかお」

/ ,' 3「ご名答」


50 名前: ◆K/ms5.N0fc [] 投稿日:2007/03/07(水) 16:07:26.70 ID:Pu1O83EQ0
( ^ω^)「そんなもの作れる訳無いお!」

/ ,' 3「ところが、二十年前にクローン人間作成技術を完成させた男がいたのだよ」

川 ゚ -゚)「二十年前?」

/ ,' 3「その男の名こそ荒巻スカルチノフ。オリジナルの荒巻だ」

荒巻の言葉に混乱するブーンとクーは、
発するべき言葉を見失い、失語状態に陥ってしまった。

/ ,' 3「ワシ等クローン十人はみてくれは完成したのだが、細胞の寿命が短かった。
   二十年前に生まれて、二十年経ったらこの姿だ」

( ^ω^)「な、生まれてから二十年でその姿なのかお・・・・」

荒巻の姿。
薄くなった白髪。
皺だらけの顔面。
乾燥した皮膚。
どれをとっても老人のそれであった。


53 名前: ◆K/ms5.N0fc [] 投稿日:2007/03/07(水) 16:11:27.13 ID:Pu1O83EQ0
/ ,' 3「ワシ等はオリジナルに対して愛憎という感覚を持ち合わせていた。
   本物の荒巻スカルチノフになる為、一人称はワシにしたし言葉遣いもオリジナルの真似をした。
   そして、二人目がオリジナルを超えんが為・・・」

語尾が小さくなった。

―――殺したのだよ創造主を。

囁くような荒巻の言葉に、やはり返す言葉が無い二人。

/ ,' 3「二人目のクローンは愛する対象を失い、恨むべき対象を倒した。
  我々を後に待っていたのは恐るべき停滞だった。
  だが、二人目だけは停滞しなかったのだよ。
  オリジナルの研究を引き継ぎ、
  憎むべき対象を、オリジナルから己を生み出した世界に変えていったのだ」


56 名前: ◆K/ms5.N0fc [] 投稿日:2007/03/07(水) 16:15:41.92 ID:Pu1O83EQ0
( ^ω^)「世界を憎んで・・・どうするんだお」

/ ,' 3「二人目は考えた。
   自分達クローンは短命で終る。
   ならばその短い時を、自分達を産んだ憎むべき世界を壊す為に使おうと決意したのだ」

川 ゚ -゚)「逆恨みもいいところだな。歪んでいる」

/ ,' 3「そう。屈折した逆恨みだよ。
   だが、二人目はそこに生きる意志を見出したのだ。
   そしてその屈折した想いは、オリジナルの残した潤沢な資産を伴って、
   ある形となって結実した」

( ^ω^)「ある形・・・それは・・・」

/ ,' 3「これだよ」

荒巻は上着のポケットから球体を取り出した。

( ^ω^)「キャンディ・・・」


58 名前: ◆K/ms5.N0fc [] 投稿日:2007/03/07(水) 16:19:27.16 ID:Pu1O83EQ0
荒巻はブーンが確認するのを待って、キャンディを再び懐へ戻した。

/ ,' 3「そう。二年前に二人目が精製に成功したのだよ。人を怪物に変える薬を。
  そして、二人目の悲願は果たされた」

川 ゚ -゚)「悲願というと、世界を壊すということか?」

/ ,' 3「左様。すなわち秩序の破壊だ。
秩序を破壊する事によってこの世界に復讐しようと考えたのだ、二人目は。
もっとも、秩序を破壊できたのはこの街だけだったがの」

( ^ω^)「全てはアンタらの歪んだ想いが引き起こした事だというのかお」

/ ,' 3「正確に言うと二番目が望んだ事だ。ワシ等はキャンディには一切関っておらんかった」

( ^ω^)「おらんかったと言う事には、今は関係しているって事だお」

/ ,' 3「その通り。去年二人目が君達に殺されてから、三人目のワシが後を継いだのよ」


61 名前: ◆K/ms5.N0fc [] 投稿日:2007/03/07(水) 16:23:26.73 ID:Pu1O83EQ0
少しの間を空けてブーンは言った。

( ^ω^)「アンタも世界に復讐したかったのかお?」

/ ,' 3「世界と言うのは大げさだが・・・
    既存の秩序を壊したかった点においては二人目と同じだな」

( ^ω^)「じゃぁ何故子供を狙ったんだお。世界の秩序に子供達は直接関係無いお」

/ ,' 3「手っ取り早い兵隊を集めたかったんだよ。
  子供なら主義思想もまだ未熟だ。
  然るべき方法さえ知っておれば優秀な兵士になる」

川 ゚ -゚)「キッズアーミーか・・・。本気でそう思っていたのか」

吐き捨てるようにクーが言った。

/ ,' 3「勿論。更に言うなら、子供は世界の未来を背負う者。
  未来を壊してしまおうなんていう面もあったがね」
  なんにせよあの高岡という子は扱いやすかったな」

川 ゚ -゚)(子供が未来を背負う・・・私と同じ考え・・・だが、この男と私は違う・・・)

クーは荒巻を否定する


64 名前: ◆K/ms5.N0fc [] 投稿日:2007/03/07(水) 16:27:26.47 ID:Pu1O83EQ0
( ^ω^)「何故高岡を起点に選んだんだお?それに高岡親子を援助したのは何故だお」

/ ,' 3「そうだなぁ、高岡親子を援助したのはまぁ気まぐれだな、これは。
   だから、あの親子がどうなろうとワシの知ったことではないな。
   高岡をキャンディ配布の起点にしたのは、彼女が不幸だったからだ」

( ^ω^)「不幸・・・」

/ ,' 3「左様。母の為に身を売る少女。不幸ではないか。
   不幸に付け込み、その不幸を埋めてやると、人は簡単に篭絡できる」

( ^ω^)「お前は!」

ブーンは叫んだ。

/ ,' 3「まぁそう興奮しなさんな。結局あの娘はキャンディをばら撒かなかった。
   安易な思いつきで計画を立てると失敗すると言う典型例だな」


65 名前: ◆K/ms5.N0fc [] 投稿日:2007/03/07(水) 16:31:27.03 ID:Pu1O83EQ0
( ^ω^)「思いつき!お前の思いつきで死んでいった人が沢山いるんだお!」

川 ゚ -゚)「落ち着けブーン」

クーがブーンの肩に手を乗せ、冷静になるように促した。

川 ゚ -゚)「もう一つ聞きたい事がある。
     お前はキャンディを改造したか?」

荒巻は目を細めた。

/ ,' 3「気が付いていたか。確かにワシはキャンディを改良し、性能を上げたのだ」

やはりな、とクーが呟いた。
ブーンは二人の話についていけない。

( ^ω^)「キャンディを改造?どういう意味だお?」


68 名前: ◆K/ms5.N0fc [] 投稿日:2007/03/07(水) 16:35:26.36 ID:Pu1O83EQ0
川 ゚ -゚)「まず、今回のキャンディを服用した者の死に方に疑問があったんだ」

/ ,' 3「ほう、やはり死人が出たか・・・改良の余地有りだな」

荒巻の態度にまたもブーンは過剰に反応したが、クーがたしなめた。

川 ゚ -゚)「・・・高岡の死に際は錯乱状態になったんだ。
     麻薬班の連中に教わったのだが、
     既存のキャンディの副作用で死ぬ場合はただの心臓麻痺だ。
     興奮はすれど、錯乱すると言う報告は目に当たらなかった」

/ ,' 3「なんと、あの娘は死んでおったか。またもや計画外だの」

荒巻の発言を意識的に無視するようにクーは続けた。

川 ゚ -゚)「次はしぃの死だ。ブーンの推理によると後追い自殺なのだが・・・。
     私は違うと思う。
     しぃはキャンディの副作用によって異常行動をとり、結果死亡した・・・」


72 名前: ◆K/ms5.N0fc [] 投稿日:2007/03/07(水) 16:39:26.28 ID:Pu1O83EQ0
( ^ω^)「それじゃ二人ともキャンディの副作用で・・・死んだんですかお?」

川 ゚ -゚)「そう考えるのが妥当だと思うな」

/ ,' 3「お嬢さんはなかなか鋭い観察眼を持っているとお見受けした。
   その通り、ワシの精製したキャンディは、ほぼ完璧に人の理性を破壊するのだよ」

( ^ω^)「な、そんなもの・・・秩序の破壊どころの騒ぎじゃないお」

うろたえるブーンに荒巻は続ける。

/ ,' 3「ワシのキャンディは人を狂わせる。
   だが狂った人間を統率する術があるとしたらどうだ?楽しいだろう」
川 ゚ -゚)「そんなことできるはずが・・・」

クーの言葉を遮って荒巻は言う。

/ ,' 3「できるのだよ。私が開発した催眠技術によってね。
   その成果こそ君達が倒したクックルなのだよ」


73 名前: ◆K/ms5.N0fc [] 投稿日:2007/03/07(水) 16:43:33.78 ID:Pu1O83EQ0
川 ゚ -゚)「あの大男か・・・。身体強化が発現した者を催眠術で使役したのか。
     そんな事が出来るのかとは言うまいか。十分理解不能なことが起きているしな。
     ついでに聞いておこう。あのバケモノはなんなんだ?
     既存のキャンディで身体強化した者でも、
     銃弾を弾き返すほどの力は得られないはずだ」

/ ,' 3「それはワシが開発したもう一つの効力だ。
   従来の身体強化をさらに強めることに成功したのだよ。
   まぁ、先ほどから話題に挙がっているが、理性の崩壊はその副作用なのだがね」

( ^ω^)「全部わかったお。お前等の歪んだ心が沢山の人を殺したんだお。
      高岡やしぃや麻薬班の皆や重犯罪課の皆や・・・僕の妹を」

/ ,' 3「どうやら君にも私怨があるようだね。
   まぁ、私の方こそ私怨の塊のようなものか。
   さて、喋り過ぎたかな。ワシ等の馬鹿馬鹿しく間の抜けた復讐劇も終わりにしよう」

そう言って荒巻はブーンに向けていた銃を自らのこめかみに当てた。


75 名前: ◆K/ms5.N0fc [] 投稿日:2007/03/07(水) 16:47:26.08 ID:Pu1O83EQ0
( ^ω^)「荒巻!?」

川 ゚ -゚)「それがお前の解決法か!?」

/ ,' 3「ワシは三人目だ。残り八人。まだまだ楽しめるよ君達は。
   もうこの世でワシがやるべき事は無くなったよ。後は全てが面倒な事ばかりだ」

( ^ω^)「ここでお前が自殺したら救われない人が沢山でるんだお。罪を償うんだお!」

ブーンが叫んだが、荒巻には届かない。

/ ,' 3「罪?私は罪など犯した覚えは無いよ。ただ自分の思想を成就させただけだ。」

( ^ω^)「そんなの勝手な自己満足だお。ただのエゴだお!」

/ ,' 3「人とは元来エゴイストなのだよ。あぁ、ワシは人外だがの」

熱くなるブーンに反して、クーは冷静さを取り戻していた。


77 名前: ◆K/ms5.N0fc [] 投稿日:2007/03/07(水) 16:51:45.80 ID:Pu1O83EQ0
川 ゚ -゚)「死ぬのはお前の勝手だが、この世に生きるものには責任というものがあるのだよ」

/ ,' 3「そんなものは知らぬわ。残ったものは残ったもの同士よろしくやればいい」

川 ゚ -゚)「では最後に教えろ。残りのキャンディと荒巻は何処だ?」

/ ,' 3「それはお楽しみと言う事でとっておきたまえ。今知る必要は無いよ」

( ^ω^)「荒巻!お前は・・・お前は・・・」

ブーンは荒巻にかけるべき言葉が思いつかなかった。
ただ、この結末は間違っていると、彼の全身の細胞が告げていた。

( ^ω^)「間違ってるお!お前が死んでも何の解決にもならないお!」

/ ,' 3「この世に解決せねばならぬ事などあったかの。あやふやな位が一番いいのだよ」

一瞬の間の後、荒巻は言った。

/ ,' 3「では、この素晴らしくも醜い世界とお別れだ。お二人さん、しっかりやれよ」


渇いた音が響いた。


112 名前: ◆K/ms5.N0fc [] 投稿日:2007/03/07(水) 21:59:28.24 ID:qGAYtTP90
午前八時。

( ^ω^)「徹夜明けのコーヒーはシミますお」

川 ゚ -゚)「ここのコーヒーは美味いな」

( ^ω^)「ハムサンドうめぇ」

ブーンがハムの切れ端を飛ばしながらハムサンドの感想を述べた。

川 ゚ -゚)「食べるか喋るかどちらかにした方がいいぞ」

クーは自分のコーヒーとホットケーキを避難させる。

刑事局前にあるカフェの一角で二人は朝食をとっていた。
ブーンがハムサンドをがっつき、クーはホットケーキを食べている。
ホットケーキを一口飲み込んでからクーは言った。


118 名前: ◆K/ms5.N0fc [] 投稿日:2007/03/07(水) 22:03:27.95 ID:qGAYtTP90
川 ゚ -゚)「これで私達のコンビも解消だな。
     やっとブーンと離れられると思うとホッとする」

( ^ω^)「それは酷いですお。僕だって結構活躍しましたお」

川 ゚ -゚)「覚えが無いなぁ」

クーがとぼけた素振りを見せたとき、恐怖はブーンに襲い掛かった。

ξ゚听)ξ「おはよう、ブーン。
      全然連絡が無いと思ったら、こんな美人を連れて優雅に朝食ですか。
      十秒以内に全ての言い訳をしないとぶちころす」

このカフェで働いているツンが仁王立ちしていた。

( ^ω^)「ちょ、待つおツン!これは、この人は何でもないただのパートナーだお。
      昨日は事件が立てこんで、しかも調書や報告書をまとめてたから・・・」

ξ゚听)ξ「一二三四五六七八九十。ハイ死刑」


119 名前: ◆K/ms5.N0fc [] 投稿日:2007/03/07(水) 22:07:27.84 ID:qGAYtTP90
ツンは持っていた木製のトレイを振りかぶった。
クーが目線をそらす。
ゴン、という鈍い音がカフェに響いた。
ツンはトレイの角で殴ったらしく、ブーンはハムサンドの上に突っ伏した。

ξ゚听)ξ「死ね。氏ねじゃなくて死ね」

流石に見かねたクーが口をはさんだ。

川 ゚ -゚)「えー、ツンさんでしたね。私は刑事局少年課のクーと言います。
     ブーンとは昨日知り合ったばかりでツンさんの疑うような仲ではありません。
     ある事件の捜査の手伝いで昨日一日お借りしました。
     折角のデートを潰してしまって申し訳ない」

ξ゚听)ξ「え、そうなんですか・・・って、デートなんかじゃありません。
      時間が空いていたから一日ボランティアのつもりで、
      ブーンと付き合ってやろうかと思っただけですよ」


123 名前: ◆K/ms5.N0fc [] 投稿日:2007/03/07(水) 22:11:28.25 ID:qGAYtTP90
( ^ω^)「それなんてツンデレ?」

復活したブーンがちゃちゃを入れた瞬間、
ゴン、と再び鈍い音。

川 ゚ -゚)「ま、まぁ、私とブーンのコンビは今日限りで解散です。
     だから安心してください」

ξ゚听)ξ「べ、べつに私はブーンと付き合ってるわけじゃないんですよ」

川 ゚ -゚)「そうですか(わかりやすい娘だな)」

クーはツンに気付かれないほど僅かに微笑み、この二人なら馬が合いそうだと思った。
邪魔者は消えたほうが良さそうだ。

川 ゚ -゚)「それじゃブーン。最後のお別れだ。
     一日だけだったが、君は優秀な相棒だったよ」


127 名前: ◆K/ms5.N0fc [] 投稿日:2007/03/07(水) 22:14:28.79 ID:qGAYtTP90
ブーンはハムサンドの残骸を顔に付けながら笑った。

( ^ω^)「こちらこそありがとうございますだお」

クーも笑った。
ツンもつられて笑った。
笑っていると昨日の騒動が嘘のようだ。
何も無かったのかもしれないという錯覚すら覚える。
しかし、現実は容赦しない。
事件は笑っているブーンとクーに間違いなく影を落とした。
それでも二人は変わらない日常を過ごす力と心を手に入れた。

川 ゚ -゚)「では、私は少年課に出勤するとしよう。じゃぁな、ブーン」

( ^ω^)「クーさんおげんきでだお。何かあったらまたよろしくだお」

クーはカフェの入り口で振り返り、軽く手を振った。
ブーンも手を振り返す。
ツンは会釈した


131 名前: ◆K/ms5.N0fc [] 投稿日:2007/03/07(水) 22:16:28.15 ID:qGAYtTP90
こうしてブーンとクーの奇妙なコンビは解散した。
残されたブーンがツンに言う。

( ^ω^)「今度の休みこそ美術館に行くお。僕が休みを調整するお」

ξ゚听)ξ「そ、そこまで言うんなら仕方が無いわね。
      いいわよ。一緒に行ってあげるわよ」

( ^ω^)「おっおっお。ツンは素直じゃないお」

ξ゚听)ξ「う、うるさい」

ゴン。
三度目の音が鳴り響いた。




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