24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/05/14(月) 23:20:23.91 ID:NV9KuT+2O
一人で、家族で、友達や仲間と、恋人同士でも。
様々な人達が集まり、食事や会話を楽しむ場所『ファミレス』
そんなファミレスの駐車場に一台の車が止まった。
( ^ω^)「ドクオ、早く行くお。腹減って死にそうなんだお」
助手席から勢いよく飛び出た男がせわしなく運転手の名を呼ぶ。
('A`)「お前は四六時中腹減らしてんじゃねーか。だからピザなんだよ」
ドクオと呼ばれた男は毒を吐きつつ、ダルそうに車から出てきた。
そして2人はファミレスの中へと入っていく。
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/05/14(月) 23:21:21.02 ID:NV9KuT+2O
(´・ω・`)「いらっしゃいませ。何名様ウンタラカンヌン」
( ^ω^)「二名様ナンタラカンタラ」
色々とセオリー通りのやりとりを店員と交わし、案内された席へ着く。
ブーンはテーブルに置いてあったメニューを広げて何を食べるか選び始めた。
( ^ω^)「うはwwww全部うまそうだお」
('A`)「あんま食うなよ。ってかわりぃ、ウンコしてくるわ
俺の分はいらないから決まったら頼んどけ」
そう言い残し、トイレへと向かっていく。
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/05/14(月) 23:22:15.35 ID:NV9KuT+2O
数分後、出すものを出したドクオがテーブルへ戻ってきた。
('A`)「だいぶ我慢してたからドッカンドッカン出てスッキリしたわ」
( ^ω^)「遅せぇし汚ねぇwwwwもう注文しといたお」
どうやら既にブーンは注文を終えたようである。
('A`)「早いな。何を頼んだんだ?」
( ^ω^)「ドリア風ミラノとドリンクバーだお。ドリンクバーはセット価格でお得だったからつい頼んじゃったお」
問いにブーンが答える。
その答えを聞いたドクオはみるみる顔色を変えていき……
(#'A`)「ドリンクバー? ふざけんな!」
激昂した。
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/05/14(月) 23:23:19.23 ID:NV9KuT+2O
(;^ω^)「ちょっ、いきなりどうしたんだお?」
(#'A`)「お前そのドリンクバーの一杯あたりの原価知ってんのか?」
(;^ω^)「セットで180円だし、缶ジュースくらいの量があるから100円くらいかお?」
(#'A`)「ファミレスでバイトしてた友達情報だからソースは微妙だけど、だいたい一杯6、7円くらいなんだよ!」
ドクオの口から衝撃の事実があかされる。
怒りの収まらないドクオは話を続ける。
(#'A`)「値段の設定はファミレスが一方的に決めてくる。俺ら客は弱者なんだよ!
こうなったら弱者の策だ!」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/05/14(月) 23:24:08.00 ID:NV9KuT+2O
(;^ω^)「弱者の策……かお?」
(#'A`)「あぁ、勝負は店員の目が届かなくなる一瞬だ。その一瞬で……」
――俺はファミレスに復讐をする。
高らかに宣言したドクオ。
そして待つこと数時間、
(´・ω・`)「あ〜、代わりの人いないけど良いや。休憩入りま〜す」
ついに望んでた一瞬が訪れた。
('A`)「今だ……!」
テーブルから駆け出したドクオ。
彼が向かう先はドリンクバーだ。
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/05/14(月) 23:25:15.73 ID:NV9KuT+2O
('A`)「さぁ、ここからは俺のショータイムだぜ」
ドリンクバーにたどり着いた瞬間に、ドクオの手はあの何か押したらドリンクの出てくるボタンをとらえていた。
そして――
('A`)「最大出量で……GO!」
押した。
しかしコップは置いていない。
何か押したらドリンクの出てくるボタンを押され、放出されたドリンクはただただ流れるだけだ。
(;^ω^)「何やってるんだお」
さすがのブーンも今のドクオの行動がどれだけ異常なのかをわかっているようである。
(#'A`)「これは復讐だ。せめて元を取るくらいのドリンクを出してやる」
既に己の放出した液体でびしょ濡れになったドクオは手を休ませることなく、様々なドリンクのボタンを押し続けている。
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/05/14(月) 23:26:18.75 ID:NV9KuT+2O
(*'A`)「次はコーラ、次は烏龍茶……フヒwフヒヒヒwwwww」
(;^ω^)「こいつはもうダメかもわからんね」
(*'A`)「おっと次はこのボタンだ。こいつは何が出てくるのかな」
ドクオの暴走は止まらない。
次に彼が標的にしたのは、他のボタンとは少し距離を開けたボタンだ。
(*'A`)「よ〜し。押しちゃうぞ〜」
(;^ω^)「ドクオ、それだけはy(;'A`)「ぎゃぁぁぁぁぁぁああああああ!!!!!!!」
ブーンが制止の声を上げるのと、ドクオがホットコーヒーのボタンを押して体に浴びせてしまったのはほぼ同時であった。
('A`)「この恨み……いつか絶対はらしてくれる……!」
それがドクオの最期の言葉となるのであった。
〜完〜