17 名前:( ・∀・)は残そうとしたようです[] 投稿日:2007/03/18(日) 18:22:02
【 3 】
学校から帰ってくるともう夜だった
滞在時間はたったの30分だったのに
アホらしくて仕方が無い
でも、こんなアホみたいなこと僕みたいな人間じゃないとできないんだろうな
僕は何気なくそう思った
実際、そうだった
僕は、とにかく眠った
もう疲れたし
明日もどうせ、モララーさんのしてきたことを見に行くんだし
いろんな意味で今日は空しかったのかもしれない
18 名前:( ・∀・)は残そうとしたようです[] 投稿日:2007/03/18(日) 18:22:53
朝
雨
結構な降りだ
嫌な日だ、わざわざ傘を差さなければならないなんて
@────────────
今度、文化祭があるそうだ
囚人服で、参加しよう
────────────@
モララーさんの日記にはそう書いてあった
( ><)「……囚人服って…………wwwwwwww」
僕はその光景を想像してワロスした
この記事の年数から考えて、モララーさんは大体52歳の時だろうか
( ><)「…………昨日の運動会にしても……元気ですね」
一体そんな力はどこから湧いて来るのだろうか
そういう力が湧くほど重要なことがあったと考えるのが自然だろうか
僕はその文化祭があったところへと向かった
空気中が水に満たされているかのような高湿度の空間を傘で掻き分けながら
────────────
(;><)「着いたんです! 昨日ほどじゃないけどめちゃくちゃ遠いんです!!」
これまた電車で何時間、湿度の高さにストレスが溜まる
どういうことなんだろう
……なるべく広範囲に亘って活動する必要があったということだろうか……
それとも……行事荒らしの身元を判明させたくないため?
じゃあ運動会会場で名乗っている意味が分からないか……
そんなこんなで疑問は浮かんでは解消できずに忘れ去られていった
19 名前:( ・∀・)は残そうとしたようです[] 投稿日:2007/03/18(日) 18:24:08
日記を見て、何度か道に迷いながらその高校へ着いた
今日は全国的に雨だ、早く上がらないだろうか
昨日の小学校と同じ様に、校長に話を聞くことが出来た
校長「囚人服の男……13年ほど前に……いましたね……」
校長、あんた何年この学校で勤務してるの
僕はそんな下らない疑問を捨て、先生の話を聞くことにした
校長「…………あれは……そうそう……そうだ、ニダー君はいるかい?」
<ヽ`∀´>「なんですか?」
ニダー、という名前らしい男は隣の職員室からやってきた
校長「……相変わらずの地獄耳だね……彼に囚人服の男の文化祭の話をしてくれないかね?」
( ><)「あ、どうもなんです、僕はわかんないんですなんです」
<ヽ`∀´>「わかんないですさんですか……どんな事情かは知りませんけど……いいでしょう」
ニダーさんは何とも言えない表情で話を始めた
<ヽ`∀´>「あれはまだ僕が学生だった頃ですね……」
@────────────
<ヽ`∀´>「文化祭……大変ニダ……」
ニダーのクラスは、文化祭の出し物で食品売り場をやっていた
そこに
( ・∀・)「…………」
Σ<ヽ`∀´>「…………」
囚人服の男、頭にはナイトキャップらしきものを被っている
<;`∀´>「……どうみてもパジャマニダ、本当にありがとうございましたニダ」
────────────@
20 名前:( ・∀・)は残そうとしたようです[] 投稿日:2007/03/18(日) 18:24:58
( ><)「ちょwwwwwwwwwwww」
モララーさんは何を考えているんだろう、僕はまた吹かせてもらった
でも、この高校はお茶を出してくれなかったので全然慌てることはなかったが
<ヽ`∀´>「……あの……続きいいですか?」
ニダーさんは微妙な顔で僕の顔を覗いた
@────────────
別のクラスの劇とかの衣装じゃないのか?
ニダーはそう考えたがどう見ても男の年齢は高校生の遥か上
<;`∀´>「……あれ?……こっちに来てる……」
男は、ニダーの前に立ち
( ・∀・)「…………あ、それとそれください……僕はモララーです」
<;`∀´>「は?」
自己紹介? 何故だなぜだナゼダなぜだなんでだーーーーーーー??
ニダーはいささかの恐怖を感じたが、商品を渡し、
( ・∀・)「ありがとう……僕はモララーです」
<;`∀´>「は、はひ……」
ニダーは上ずった返事を返し
モララーは渡された物質を食べた
( ・〜・)「んーーーーー」
( ・∀・)「う、うんまいーー」
Σ<;`∀´>「」
ニダーは言葉に出来なかった
別に美味いと言われたのが嬉しくって嬉しくってではない
( ・∀・)「ごっそさんーーーーーー」
モララーはそう言って走ってどこかにいった
その後、文化祭はこの男の所為で不安を訴える生徒が続出
モララーは追い出されてしまった
ナイトキャップをその場に残して
────────────@
21 名前:( ・∀・)は残そうとしたようです[] 投稿日:2007/03/18(日) 18:26:12
( ><)「そんなことがあったんですか……」
僕はどうリアクションするか迷った
<ヽ`∀´>「……どうリアクションするか困るでしょ」
「こ、心を読まれた!」
僕はそう思ったが、口に出してもそう言っていたようで
<;`∀´>「いや、ね、この話すると皆そういうリアクションなんですよ……」
(;><)「そ、そうだったんですか……」
赤っ恥をかいた
( ><)「今日はありがとうございました」
<ヽ`∀´>「どういたしましてニダ」
僕は家に戻ることにした
外の雨の風景を見て少し帰る気を無くしかけたが
モララーさん、あなたは何をしに来たんですか?
運動会とは違う動きをされたようですけど
あなたはさぞ満足なんでしょうね
さぞかし家に帰ってから大笑いしたんでしょう
まあ、追い出されたのは残念でしたね
いろいろ分からないことがありますけど、ただ一つ言えるのは
モララーさん、あなたはここに『不安』を残していきました
ナイトキャップを添えて
【関連】
一気読み
第1話
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第2話
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第3話
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第4話