( ^ω^)ブーン系小説完結作品集('A`) 〜( ・∀・)は残そうとしたようです 第9話〜

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62 名前:( ・∀・)は残そうとしたようです[] 投稿日:2007/03/24(土) 16:09:34


【 9 】


僕は布団の中で考えた

この文章を書きながらも再度考えてみている

モララーさん、あなたは自分以外の何かも同時に残していますよね

狙っているんでしょ?

それぞれの行事において、違う行動をしている

ただの行事荒らしじゃない

それをする理由はなんだったんでしょうか?

やはり自分の印象を強めるため

好印象で残りたかったため?

誰だって、いい人だったってレッテルを貼られて死んでいきたいですよね

でもモララーさん、あなたには一貫性がありませんね

人間というものはそんなものですけどね

とくに一番最初の計画、これはあなたの唯一の失敗だったのかもしれません

僕が感じたモララーさんの印象とは随分違いましたから

最初の失敗の反省を生かして他の場所ではずっといい人の行動をとっていたんでしょう

あってますか? モララーさん

答えてくれる人はどこにもいませんけど


63 名前:( ・∀・)は残そうとしたようです[] 投稿日:2007/03/24(土) 16:10:13

@────────────

今度、教会で結婚式があるそうだ

花嫁奪って逃げてやろう

────────────@

ついに、この記事だ

一番最初の記事

唯一、モララーさんがどんな方面から見ても悪い人間になってしまった悲しい記事

自業自得ですけどね



僕はタカラさんに会った次の日、その夫婦の家に行った

晴れていたと思う

これまた何時間も、バスに揺られて到着した

ギコ、しぃ

35年前に結婚式を挙げた新郎新婦の名

家の表札を見ても間違いなさそうだ

僕は玄関のベルを鳴らした


地の文が少ないのは、このときのことを後に起きたことの印象が強すぎて覚えていないから

作って書こうとしても、適切な文が見つからない


64 名前:( ・∀・)は残そうとしたようです[] 投稿日:2007/03/24(土) 16:10:51

(*゚ー゚)「はい」

( ><)「あ、どうもなんです…………」

しぃさんだろう

僕はモララーさんのことをいつものように聞いた


いつもと違う、雰囲気

しぃさんは怒っていたのだろうか


(*゚−゚)「…………ええ、あの人ね……忘れもしないわ……」

@────────────

神父「あなたたちはry」

お決まりの文句なので省略

( ,,゚Д゚)「誓います」

(*゚ー゚)「誓います」

( ・∀・)「だめなんだからな!!!」

男は突然乱入した

( ,,゚Д゚)(*゚ー゚)「……………………」

(,゚Д゚,)(゚ー゚)

二人は、こっちを見てしまうほど驚いた


65 名前:( ・∀・)は残そうとしたようです[] 投稿日:2007/03/24(土) 16:11:48

(#・∀・)「ちょ…………しぃさん! 早くこっちに来て!!!」

( ;゚Д゚)「な……」

乱入した男は花嫁の腕を乱暴に掴んで式場から引きずり出した


ギコは、急いで後を追いかけた

────────────

( ・∀・)「さ、ここら辺でいいだろう」

(;゚ー゚)「……ちょ……ちょっと……なんなんですか?」

当然の疑問

男は当り前のように

( ・∀・)「……僕は結婚式を潰しにきたんだよ? ご協力ありがとう」


( ゚ー゚)「……………………」


快音

何の因果か、似たような快音を、彼は15年後の成人式でも立てるのだ


(・∀(#)「…………痛い」

(#゚ー゚)「ふざけないでよ!!」

(#゚ー゚)「……あなたねえ…………そんなことして何の意味があるの?!…………
     私とギコ君の結婚式を邪魔して何になるの?! 恨みでもあるの?!」

(・∀(#)「…………別に無いけど」

(#゚ー゚)「じゃあなんで!」

(・∀(#)「僕の夢だったんだ……」


66 名前:( ・∀・)は残そうとしたようです[] 投稿日:2007/03/24(土) 16:12:31

(#゚ー゚)「夢?」

(・∀(#)「……僕の名前はモララーだ……君はそのことを絶対に忘れられなくなるだろう……」

( ゚−゚)「……………………」

しぃは冷たい声で言い放った

(#゚−゚)「…………忘れてやるわ……絶対に……あんたみたいな奴……」


しぃは結婚式会場に走り去った

やがて、ギコと合流し、そのまま帰っていった


残ったのは、ビンタを食らったモララーのみ

────────────@

(*゚−゚)「でも、忘れられなかった」

( ><)「…………」

(*゚−゚)「モララーは今どうしてるか、ご存知ですか?」

Σ(;><)「…………」

初めて聞かれた

僕は、何故か答えるのをためらった


67 名前:( ・∀・)は残そうとしたようです[] 投稿日:2007/03/24(土) 16:13:14

( ><)「……………………お亡くなりになりました」

なんだろう、この微妙な間は

(*゚−゚)「……………………そう……人間いつかは必ず死んでしまうものね……」

しぃさんの声が寂しそうに聞こえたのは気のせいだったろうか

( ,,゚Д゚)「どうした?」

家の中から誰か出てきた、ギコさんだろう

(*゚ー゚)「なんでもないわ、あなたが生きていればどうでもいいこと」

( ,,゚Д゚)「ちょ……どういう意味だよ」

(*゚ー゚)「なんでもないの」

(*゚ー゚)「あ、わかんないんですさんでしたっけ? 私が知っているのはこれだけ、役に立ったかしら?」

( ><)「……はい、ありがとうございました……」

彼女はそう言って家に入っていった

ギコさんとしぃさんは、幸せそうだった


僕は少し悲しくなった

あの人の記憶に、モララーさんのことはずっと残ってくれるだろうか

あの二人の仲はモララーさんがどう足掻いても切れそうに無いような、強固なものだろう

モララーさんは、今回は無力だったと思う


68 名前:( ・∀・)は残そうとしたようです[] 投稿日:2007/03/24(土) 16:14:13



モララーさん、僕は悲しくなりましたよ

一番最初のあなたの計画は、こんなに虚しいものだったんですね

あなたは今回は完全に失敗していましたね

逆に、完璧に成功したのかもしれませんがね

本当のところは分かりませんよ

愚かな僕にはね



モララーさん、あなたはここには『自分』と『怒り』しか残せませんでした

『自分』も、残っているのか、あやしかったですよ

そう、もしかしたらここには何も残せなかったに等しいのかもしれません

それで成功だと、あなたに断言されたらそれに従うしかないですが

僕には、モララーさんはそんなことで満足するような人には見えませんでした

ですから、僕は失敗だとみなしました




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