( ^ω^)ブーン系小説完結作品集('A`) 〜ξ゚听)ξハルシオンデイズなようです(^ω^ ) 第一話 繋がっていますか? 繋がっていていいですか?〜

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86 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/02/10(土) 17:04:47.44 ID:n766GXUk0

――終わったと思っていたのは僕だけだったのだろうか?
君も僕と同じ気持ちだった?
僕を見返す君の瞳が不安定なのをみて、
希望的観測が胸を締め付けていく。

『こんなにも苦しいのなら』などと言う戯言など浮かんでこない。
それらを全て含んで。それらを全て包んで――


          ξ゚听)ξハルシオンデイズなようです(^ω^ )



87 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/02/10(土) 17:05:31.98 ID:n766GXUk0
《第一話 繋がっていますか? 繋がっていていいですか?》
短大の受験発表も終わり、 僕らはショボンの親父さんの店(未来的に見るならショボンの店)で
男三人だけの慎ましいパーティーを開いた。
( ^ω^)「ブーンとー」
('A`)「ドクオとー」
(´・ω・`)「ショボンのー」
( ^ω^)・('A`)・(´・ω・`)「「「栄光を願ってかーんぱーい!!」」」
(´・ω・`)「……これ普通のコーラだけどね」
('A`)「……俺一浪したけどね」
( ^ω^)「……大学四流もいい所だおね」
何処行った。栄光。 あれか。実家に帰らしていただきますか。
(´・ω・`)・('A`)「「てめー帰れよ!!」」
( ^ω^)「おおおおッッ!?」 何そのフェイントッ?
グラスのコーラを思わず零しそうになる。

88 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/02/10(土) 17:06:24.54 ID:n766GXUk0
('A`)「大学合格したじゃん!」
(´・ω・`)「したじゃん!」
( ^ω^)「しかし四流短大……」
('A`)「一応したじゃん!」
(´・ω・`)「したじゃん!」
('A`)「俺は一ろ……うわぁぁぁぁぁ」
(`・ω・´)「ドクオ! ドクオぉぉぉッ!」
くそ、衛生兵! 衛ー生ー兵ー!!
カウンター側からショボンが叫ぶ

( ^ω^)「ノリに付いていけないんですけどッ!?」
と言うかコーラで酔うなよドクオ。泣き上戸か。
( ^ω^)「……しかし失恋した」
ちびりとコーラをすする。
('A`)「…………」
(´・ω・`)「…………」
あ、静かになった。

89 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/02/10(土) 17:07:55.36 ID:n766GXUk0
('A`)・(´・ω・`)「「ブーン……」」
そう露骨に同情されるとムカツクおwww
僕が笑えば。
('A`)「ドクオとぉぉぉぉッッッ!」
(´・ω・`)「ショボンとぉぉぉおおッッ!」
( ^ω^)「……ブーンのぉ」
(´・ω・`)・('A`)「「テンション低きぃんだよ! そんなんじゃ栄光どっか行っちまうぞ!」」
もうどっか行ってます。って言えば多分タコ殴りに会うんだお。
( ^ω^)「解ったお! ここはパーっとやるお!!」
おおお!! 野郎臭い合点の合図がバーボンハウスに響いた。
('A`)「ドクオとぉぉぉぉッッ!」
(´・ω・`)「ショボンとぉぉぉおおッッッ!」
( ^ω^)「ブーンのぉぉぉぉぉぉッッッッ!!!」
( ^ω^)・('A`)・(`・ω・´)「「「栄光を願ってかーんぱぁぁぁぁーいッッッッッ!!」」」
杯を高く掲げて。


90 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/02/10(土) 17:08:49.15 ID:n766GXUk0
(´・ω・`)「……僕は裏お酒の管理状態とか見てくるから
何かあったらよろしくー。レジいじくったらぶち殺すぞ」
本気なのか冗談なのか判別つかないから怖い。
(  ^ω^)「解ったお」
('A`)「了解しましたァッ!」
……ドクオのテンションどうなってるんだお。
('A`)「…………」
(  ^ω^)「…………」
ショボンが裏に消えてから、僕らの間沈黙が降りた。
そりゃ、今の僕らには特に話すこともない。
僕はドクオが全く手をつけていないポテチを貪り、
コーラをコップに並々注ぐドクオの姿を特に感慨もなく眺めていた。
('A`*)「うぃ〜〜ヒック」
ドクオはコーラで酔えるようですって小説書けるかな。
そんなくだらない事を思い浮かべてみる。
(  ^ω^)「…………」
(*'A`)「……ブーン」
(  ^ω^)「んお……あ、ああ。何だお?」
また一杯飲み干すドクオ。

91 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/02/10(土) 17:09:11.65 ID:n766GXUk0
(*'A`)「ブーン」
(  ^ω^)「何だお」

(*'A`)「……お前さぁ。チャレンジもしてねぇのに何抜かすかなぁ……」

……何言ってんだお?
ポテチをとろうとして伸びた手が止まった。

(*'A`)「いいか。何が何もしてねぇのに『失恋』しただ!」

最悪だ。ドクオは泣きの上に絡み酒か。
……いや、酒? 泣きの上に絡みコーラ?
(  ^ω^)「何じゃそら」
(*'A`)「聞いてんのかブーン!」
――聞きたくない。
僕が何もせずに失恋したからと言って。それは今更戯言だろう。

(  ^ω^)「……ッ……じゃあどうしろって言うんだお!!」
……僕も何熱くなってんだ?

96 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/02/10(土) 18:01:28.17 ID:n766GXUk0
(#'A`)「告ってこいやぁぁぁぁ!!」
(  ^ω^)「うっせぇぇ! ツンはもう上京しちゃってこの町いないんだお!?」
(*'A`)「はッ? 上京? ブーンおまっwwww何言ってんだよ!」
(  ^ω^)「ドクオこそ何言ってんだお!?」
(*'A`)「ツンって言やぁ、俺たちと同じクラスじゃねぇかよ!!」
あれか!? お前頭大丈夫か!?
笑いながらドクオが肩を叩いてくる。
はっきり言って痛い上にうざい。そして会話が完全に噛合っていない。
(  ^ω^)「もう何がなんだか意味が解らないお……」
(*'A`)「あん? あれだろ? 今の俺の落第パーティーだろ?」
あ、やっと繋がった。……もし小説を書くなら
ドクオの頭の中が2ヶ月前に戻ってしまったようです。に決まりだ
( ;^ω^)「待てくれお。今日はそれの2ヶ月後……
(*'A`)「バッカでねぇのかブーン! 今は1月だっての!」
……馬鹿はドクオ自身だと気付け。
(  ^ω^)「…………もし告白しても断れると知ってても?」
(*'A`)「じゃああれか? お前告白したんか?」
(  ^ω^)「……してないお」
(*'A`)「じゃあ何で解るんだよ」
(  ^ω^)「…………」
酔っ払いに言いくるめられるのはかなり尺に障ったけれど。
確かに全てドクオの言う通りだ。

97 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/02/10(土) 18:03:10.01 ID:n766GXUk0
(  ^ω^)「……後悔する」
(*'A`)「どっちに動いても後悔なんてもんは必ずあるだろ」
ドクオの一言一言が、僕に深く深く浸透していた。
それは、きっと。

(*'A`)「俺も自分の成績から考えるとかなり無謀な挑戦したけどよ……」

苦々しげに語るドクオが

(*'A`)「後悔してるけどよ。それでも諦めて別の大学入ったよりかは――」

『行動した』僕と重なるからで

(*'A`)「いいんか? お前それでいいんか?」
これは酔っ払いのドクオの言葉などではなく
(  ^ω^)「――――解らない」
別の道を選んだ僕からの言葉だと聴く『僕』が思うからで。

98 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/02/10(土) 18:04:31.45 ID:n766GXUk0
(*'A`)「――――?」
(  ^ω^)「僕には解らないお。どっちの道を選んでよかったのか、
どっちの道が僕にとって幸福だったかなんて。
ドクオの言う通りなのかも知れない。そうじゃないのかも知れない。
僕だってこれで良かったなんて思ってないお。思ってなんかないんだお。思ってなんか……」
(*'A`)「…………」
長たらしい一人語りは、僕自身の心情を吐露したものだ。
(  ^ω^)「でも解らない。どうすればよかったとか、どうすれば後悔が少なかったとか。
何が悪くて何が良くて。打算が駄目だったのかもっと欲張ればよかったのかとか」 (*'A`)「…………」

(  ^ω^)「じゃあ僕はどうすればいいんだお――?」

答えてくれ。教えてくれ。そう半ば縋るように隣に座るドクオを見た。
(  ^ω^)「…………ドクオ?」
(*'A`)「zzzzzzz」
いや待て。こう言うオチはありなのか?
コーラで酔って挙句寝るとはどう言う了見だ?
いや、コーラ……?
あれ? コーラってこんな高そうなビンに入ってたっけ?

99 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/02/10(土) 18:05:36.94 ID:n766GXUk0
ドクオのグラスの中身を確認しようと立ち上がって匂いをかげば。

(  ^ω^)「何だお……これ――」


(´・ω・`)「……やっと効いてきたみたいだね――」
裏口に行っていたはずのショボンがカウンターに舞い戻ってきた。
な、何っ、どう言うことだおッ!?
言われハッとした。体が言うことを効かない、指に力が――!?
(´・ω・`)「フフフフ……悪いがブーン。君のグラスにシビレ薬を入れさせてもらった」
な、なんだとぉ!?
(´・ω・`)「掘りたかったんだよ……ああ愛しのドクオ」
ま、待てッ! どう言う事だお、ショボン!!
(´・ω・`)「君は少し黙ってくれたまえ」
おお……ドクオォォォォォ!!
(´・ω(*'A`)「……ふに? ……あっ……アーッ!」


100 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/02/10(土) 18:06:36.84 ID:n766GXUk0
と言うのは悪い冗談だけど。

(´・ω・`)「ん? 何、どうしたのブー……」

何かただならぬ雰囲気を察知したのだろう。
ショボンが裏から戻ってきた。そして言葉を途中で止めて。
(´・ω・`)「ア――――ッ!!」
(  ^ω^)「なになに!? 今度は何だお!?」
肩を大きく一度震わせ、僕はショボンが指を指すビンとショボンを交互に見る。
店に流れる時間がザ・ワールド。
(´・ω・`)「何でそれ飲んでるんだ!? しかも空っぽじゃないかッ」
そして時は動き出す。と言う感じに。
止めた本人が言葉を発することでザ・ワールド解除。
(  ^ω^)「ど、どう言うことでお……?」
(´・ω・`)「アーッもう! それはお酒なんだよ!」
ショボンがいつになく声を荒げて言う。
当のドクオはお休みぐっない。
(  ^ω^)「最初に入れたコーラは……?」
(´・ω・`)「ん? 冷蔵庫に入れた」
解る訳ねぇよ馬鹿。

101 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/02/10(土) 18:08:02.59 ID:n766GXUk0

(  ^ω^)「ごめんちゃい」
(´・ω・`)「その顔でちゃい言うな気色の悪い」
(  ^ω^)「っうぇwwww でもドクオどうすんだお?」
カウンターに突っ伏して眠るドクオを一瞥しあってから、
(´・ω・`)「……そのまま転がしておいてくれ」
諦めたように笑うショボンをもう一度見て、
将来のマスターの姿を垣間見た。ような気がする。



102 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/02/10(土) 18:09:02.01 ID:n766GXUk0
(  ^ω^)「…………お邪魔しましたお」
気おつけてね。と背中にショボンから声をかけられた。
ドクオは相変わらずカウンターで熟睡している。
成人して飲む機会があってもドクオにだけは酒を飲まさないようにしよう。うん。
(  ^ω^)「……」
暮れ掛けた西の空はオレンジの色合いを残しながらも、夜の訪れを感じさせる藍を含んでいた。
春の気温は、今日に限って少し肌寒いような物だった。

『チャレンジもしてねぇのに何抜かすかなぁ……』

繁華街のネイルを空と一緒に見ながら、『僕』からの言葉を反芻させる。

『いいんか? お前それでいいんか?』

(  ^ω^)「解らない」
呟いた言葉。
もしも奇跡とか、偶然とか。そう言う類の神がかりで
もう一度チャンスが転がって来たなら。僕はどうするのだろう。

103 名前:愛のVIP戦士[] 投稿日:2007/02/10(土) 18:10:08.19 ID:n766GXUk0
(  ^ω^)「……解らない」
もしも僕がもう少し大人になったなら
この答えをはじき出せるのだろうか。
(  ^ω^)「解らない」
今はまだ子供でしかないから?

(´・ω・`)「ふ、フフフフフフフ……やっと……やっと二人っきりになれた……」
欲に塗れた男の手が眠る彼に伸びた。

(´・ω・(*'A`)「……ふに? ……あっ……アーッ!」
閑話休題。

《第一話 繋がっていますか? 繋がっていていいですか?》 終  
             《〜その菊門は俺のもの〜》に続(ry)
              第2話に続く。




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