( ^ω^)ブーン系小説完結作品集('A`) 〜ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話〜

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3 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 22:54:30.57 ID:Amn07e5X0
「わかってるお」


ブーン?


「ツンは僕とは違うんだお」


ここは、見慣れたブーンの部屋だ。見慣れたはずなのに、どこか懐かしくてたまらない。
アニメのキャラのフィギア、よくわからないポスター。片付けてない64。
最後に遊びに来た時と、何も変わっていなかった。
それが、なんだかとても嬉しい。


( ;ω;)「僕なんかとは…」


ベッドの上で、ブーンは泣いていた。これはいつの事だ?
ブーンが制服を着ているから、中学になってからという事ことは分かる。
わたしはぼんやりとブーンをみていた。
ブーンが、次の言葉を発するまでは。


( ;ω;)「ツンは楽しそうだお。僕が話しかけても、きっと迷惑だお


5 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 22:56:26.07 ID:Amn07e5X0



い ま な ん て い っ た ?





6 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 22:57:45.16 ID:Amn07e5X0
( ;ω;)「……」

ξ゚听)ξ「  !」


違う!
大きな声で叫んだつもりなのに、わたしの口から声が出ることはなかった。
違う、違う、ブーン、違う。違うの。


ξ;凵G)ξ「  !」

( ;ω;)「僕とツンはもう、住む世界が違うんだお……」

ξ;凵G)ξ「   」


叫んでも、叫んでも出るのは涙だけ。
意味がないとは分かっていても、わたしは叫ぶのをやめられなかった。


7 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 22:58:35.30 ID:Amn07e5X0


ξ;凵G)ξ「違う!」


やっと声が出たと思ったら、そこはもうブーンの部屋じゃなかった。
ここがどこだかはすぐ分かる。わたしの部屋だ。

ああ、これは夢だっけ。
体を動かそうとして気づく。体がない。


ξ゚听)ξ「    ?」


あれ?と言ったつもりだったのに、またもや声は出なかった。
そして気づく。目の前に、わたしがいる。


ξ;凵G)ξ「違う!違う……こんなんじゃない……」


わたしは枕を壁にたたきつけ、ぬいぐるみをなぐる。


8 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 22:59:26.43 ID:Amn07e5X0

思い出した。これは、一年前のわたしだ。
わたしがぼーっとしてる間も、昔のわたしは暴れている。
今のわたしはいわゆる透明人間だ。透明人間、意外と不便。


ξ;凵G)ξ「っ!」


わたしの暴走は、次第にエスカレートした。
壁に貼ったaikoのポスターをはさみでぐちゃぐちゃに切り、CDを半分に折って割りだす。
aikoが無くなったらYUKI、スピッツと、飽きることなくCDを割る。
破片が足の裏や手のひらに刺さり血が流れるが気にしない。
CDを全て割るとペンケースからコンパスを出し、壁に向かって投げる。
それは壁に刺さらず落ちて、掛け布団に刺さった。

どうしてこんなにわたしが荒れているか。
今でもはっきり覚えてる。つーとの大喧嘩だ。
あれはほんとうに酷かった。しぃがいなかったら、仲直りなんて出来なかったと思う


9 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 23:00:09.51 ID:Amn07e5X0
きかっけはとても些細なことだったが、わたしもつーもお互い気が強かったから、謝る気は無かった。
喧嘩したまま何日も過ぎ、ついに事件は起きてしまった。

昼食の時間、しぃと三人でいたときの事。
しぃが居たにもかかわらず、つーとわたしの口喧嘩は始まった。
ご飯の食べ方、生活態度、ノートのとり方……くだらない喧嘩は続く。
そして、呆れ顔のしぃの横で、わたしの態度に腹を立てたつーが大声で言ったのだ。


(#゚O゚)「あんたの名前、気持ち悪いのよ!!」


教室の、時間が止まった。

一呼吸置いて、あふれ出す音。
長岡たち、サッカー部の笑い声。
つーを叱り付けるしぃの怒鳴り声。
女子の、わたしを哀れむ、しかし、どこか現状を楽しんでいるヒソヒソ声。


10 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 23:00:55.45 ID:Amn07e5X0
ショックだった。長岡に名前を馬鹿にされたときの、何十倍も悲しかった。
つーのことは、友達だと思ってた。すくなくともそう信じていた。
つーはわたしの名前を、ずっと気持ち悪いと思っていたのだろうか。

わたしは泣きながら教室を飛び出し、そのまま家へ走った。
そのまま感情に身を任せ、今に至る。


どれくらい経っただろう。
ボロボロになった部屋で、ようやくわたしは動きを止めた。
急に静かになった部屋に響く嗚咽。昔のわたしがしゃくりあげるたびに、わたしの胸は痛んだ。


ξ;凵G)ξ「どうして……なんで……わたしだけ……」


そうだね。どうして、いつだってあなたは悲しんでいるの。


11 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 23:01:36.92 ID:Amn07e5X0

ξ;凵G)ξ「喋り方だって直したっ!目立つこと、何もしてないのに……なのにっ!」


もういいよ。見てられない。
ほんとうに、どうしてわたしだけ苦しまなければならなかったんだろう。


ξ゚ー゚)ξ「もういいよ」


さっきまで出なかった声。不思議と、出せるようになっていた。


ξ゚ー゚)ξ「もういい」


多分、わたしの声は、目の前のわたしには届いていないだろう。
だけど、わたしは言葉を続けた。


12 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 23:03:54.59 ID:Amn07e5X0

ξ;ー;)ξ「もう……悲しまなくていいよ」


ねぇ、その子そんなに良い友達じゃないよ。
悲しんでまで、傷ついてまで仲良くしなくても良いよ。

涙と鼻水でぐちゃぐちゃになった顔に触れる。
きっと今のわたしも同じような顔なのだろう。
体なんて無いけど、触れる気がした。


ξ;ー;)ξ「泣かないで……」


13 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 23:05:11.33 ID:Amn07e5X0


ξ゚听)ξ「……」


急に目が覚めた。時計を見ると、まだ6時。
まぁ、昨日たくさんお昼寝したからこんなものか。

それより何より、わたしは頭が痛くてしょうがなかった。
鈍器で思い切り打たれたような痛み。
夢のせいだ。夢が全部悪いんだ、きっと。

夢に出てきたブーンは、確かにわたしに話しかけたがっていた。
夢に出てきたわたしは、確かに一年前のわたしだった。


ξ゚听)ξ「うーむ」


所詮は夢。夢だけど……もしもあれがブーンの本当の気持ちだったら……?

だとしたら、この間の朝、英語の練習中の時だって、ブーンはわたしに話しかけてくれようとしたんじゃ……


15 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 23:06:08.23 ID:Amn07e5X0
ξ゚听)ξ「やめやめ」


わたしの悪い癖。何でもかんでもすぐに自分の良いようにとる。
何だかわたしは、毎朝考え事をしてはやめてるような。


ξ゚听)ξ「まぁいいや」


学校の準備をするために、リップクリームをぬり、ポケットにしまう。
リップクリームをぬってる間って、何となく好き。


ξ゚听)ξ「いってきまーす」


元気よくドアを開ける。今日もがんばらないとね。


16 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 23:06:59.75 ID:Amn07e5X0

(*゚∀゚)「ツン、体力ないなぁ。もう疲れたの?」

ξ;゚听)ξ「うん……ちょっと休むね」

(*゚∀゚)「はいはいw早くおいでよー」


保体は器械から陸上へ変わった。陸上は苦手。
1000メートルなんて、絶対走れないって。半分もいかないうちにダウンする。
1500メートルを走りきる男子なんて、化け物だと思う。

ヒラヒラと手を振りわたしの前から走り去るつー。
今朝あんな夢を見たからか、なんとなく距離を置きたくなってしまう。


18 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 23:09:57.07 ID:Amn07e5X0
ξ゚听)ξ「……暑いな」


ぎらぎらと照りつける太陽。ほんとうに暑い。汗が止まらない。

相変わらず頭は痛い。



ξ゚听)ξ「さぼっちゃおうか」


言って訂正。さぼるんじゃない、休むんだ。
頭が痛いし、なによりこっちの方がしっくりくる。


ξ゚听)ξ「休んじゃおうか」


そうしましょ。


19 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 23:10:57.72 ID:Amn07e5X0


一週間に二回も一階に来るなんて思わなかった。
でもよく考えると昇降口は一階にあるし、二階に行くには一階を通ってる。
まぁそういう意味で言ったんじゃないけど。

図書室の壁のビロード君の絵。
窓から見えるわたしの大好きだった場所。


いろんなものを通り過ぎて、保健室に着いた。
扉にかかったプレートは、ひっくり返っている。

('、`*川『先生はいません♪怪我をした人は職員室の先生に診てもらってね』

またか。でも、違和感。


ξ゚听)ξ「電気、点いてる……?」


誰かいるのか。まぁ、人がいてもちょっと休むくらい平気だろう。
そう考えてドアを開けた。それが間違いだった。


20 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 23:11:58.12 ID:Amn07e5X0




( ^ω^)「お……」




ブーンが、いた。



少しの沈黙。反射的にドアを閉める。

頭は叫ぶ。ドアを開けろ!ブーンと話せ!仲直りするチャンスだ!

だけど体は止まらない。
勝手に彼から逃げるためか、保健室の逆を向き走り出す。
嫌だ。なんでこんなことしなきゃならないんだ。
たまたま保健室で会っただけなのに。ブーンと話したいと思うのに。
なのに、なんでブーンから逃げちゃうんだ。


22 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 23:12:50.45 ID:Amn07e5X0
( ^ω^)「ツン!」


ブーンの声が背中にぶつかった。わたしを呼ぶ声、久しぶりに聞いた。
しかし体が止まることはない。なおもブーンは叫んだ。



( ^ω^)「ツンどうして!!待って!!」



ブーンの言葉は鎖のようにわたしに絡みついてきた。
体がもつれて倒れてしまう。感じるデジャヴ。あの時と同じ言葉。


(;^ω^)「だいじょうぶかお?」


後から走ってきてくれたのか、横にブーンが立っていた。
起き上がろうとして、体の痛みに気付く。



23 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 23:14:39.95 ID:Amn07e5X0

ξ゚听)ξ「痛い」

(;^ω^)「怪我しちゃったのかお?」


ブーンはわたしの手をとり立たせてくれた。

どうして、どうして優しくしてくれるの。今まで話しかけてこなかったのに。


ξ゚听)ξ「痛い!」

(;^ω^)「お?」

ξ;凵G)ξ「痛い痛いっ痛い!」


思わずブーンの手を振り払った。
小さな子供が駄々をこねるように地面に転がる。



24 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 23:15:26.41 ID:Amn07e5X0
痛い痛い痛い痛い痛い!!

ブーンは心配そうにわたしを見る。
でも、その度にわたしの心は痛むんだ。

ほんとうに痛いのは、体なんかじゃない。心だ。


ξ;凵G)ξ「いたいっ痛い!!」

(;^ω^)「ツン、だいじょうぶかお?」

ξ;凵G)ξ「大丈夫なんかじゃないっ!ばかっ!死んじゃえっ!!」

(;^ω^)「ツン……」

ξ;凵G)ξ「うぅ……痛いっ、痛いよぉ!」


口から出る酷い言葉。瞳から溢れる涙。

そのまましばらく泣いていた。
ブーンはずっとわたしの傍にいてくれた。


26 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 23:16:30.29 ID:Amn07e5X0


( ^ω^)「もう大丈夫かお?」

ξう听)ξ「うん」


保健室のソファーの上。わたしとブーンが並んで座っている。
どうしてこんな状況になっているんだろう。
ちょっと前まで、わたしとブーンは口も聞かなかったのに。


( ^ω^)「ツン……」

ξ゚听)ξ「な、なに?」


久しぶりにブーンと話す。声が裏返ってしまった。


( ^ω^)「ツンは僕の事、嫌いかお?」

ξ゚听)ξ「そんな事ない!」


悲しそうなブーンの表情に、思わず声を荒げる。


28 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 23:18:07.89 ID:Amn07e5X0
( ^ω^)「僕は、ツンは僕のこと嫌いなんだと思ったお」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「それで、僕なんかといちゃつまんなくて、話しかけたら迷惑だと思ってたお」

ξ゚听)ξ「うん……」

( ^ω^)「でも、昨日夢にツンが出てきたんだお。夢の中でツンは泣いてたお」

ξ゚听)ξ「うん」

( ^ω^)「それだけだお」

ξ゚听)ξ「そ、そう」


ちょっと拍子抜けした。
夢にわたしが出てきた。泣いてた。だから何だっていうんだ。

でもブーンの話を聞いて、少なくともブーンはわたしが嫌いじゃないということは分かった。

わたしもブーンと話したい。
今なら話しても平気。そんな気がした。


29 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 23:18:59.66 ID:Amn07e5X0
ξ゚听)ξ「あ、あのね」

( ^ω^)「お?」

ξ゚听)ξ「わたしもブーンに嫌われてると思ってた。だって、あんな酷いことしちゃったから」

( ^ω^)「気にしてないお」


少しブーンが焦った。どうやらこれは嘘らしい。
しぃと同じく、ブーンも嘘をつくと焦るタイプ。

ξ゚听)ξ「ブーンの話を聞いて安心したの。あぁ、ブーンはわたしのこと嫌いじゃないんだって」

( ^ω^)「当たり前だお」

ξ゚听)ξ「なんていうか……話しかけてくれて、嬉しかった」

( ^ω^)「おっ」


何だかこの会話がひどく悲しかった。三年間は、どうやら短くないらしい。
わたしとブーンは前のように話さなかった。どこか他人のように、距離を置いていた。


30 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 23:19:56.33 ID:Amn07e5X0

( ^ω^)「それじゃツン、お大事に……」

ξ゚听)ξ「あ、うん」


立ち上がるブーン。急に、わたしの心は冷えていった。
わたしたち、これで終わりなの?
何を話すこともない、ただのクラスメイトに戻っていくのだろうか。


ξ゚听)ξ「待って!」


気付いたら声を上げていた。振り向いてこっちを見るブーン。
ポケットに入れたリップクリームに手を伸ばし、祈るような気持ちでにぎる。
少しだけでいい、勇気をください。


31 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 23:20:53.53 ID:Amn07e5X0

ξ゚听)ξ「ブーンは、学校楽しい?わたしは、つまんないよ!」

( ^ω^)「お……」

ξ゚听)ξ「ブーンと遊んでた頃のほうが楽しかったよ!」


一気に大きな声でまくしたてる。少し疲れた。
わたしを見ていたブーンも口を開く。


( ^ω^)「ブーンも……ツンと遊んでた頃のほうが楽しかったお」

ξ゚听)ξ「じゃぁ!また遊ぼうよ!」

( ^ω^)「でも、ツンには友達がいるお!ブーンがいちゃ迷惑なんだお!」

ξ゚听)ξ「違うよ!」


夢と違う、今度は言えた。


32 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 23:21:54.25 ID:Amn07e5X0
ξ゚听)ξ「違うよ、わたし、一人が怖かったの。だから、つーたちと一緒にいたの」

ξ;凵G)ξ「わたしは卑怯者なの!」


ほんとうの気持ち。わたしの都合でつーたちと離れるのは勝手だなんて、ただの良い訳なんだ。
ただほんとうは、一人になるのが怖かっただけ。ブーンは、ずっと一人を耐えていたというのに。


ξ;凵G)ξ「ブーン、ごめん……」

( ;ω;)「ツン!」


わたしは泣いていた。ブーンも、泣いていた。


33 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 23:23:11.49 ID:Amn07e5X0
( ;ω;)「ツン、ごめんお。気付いてあげられなくてごめんお」

ξ;凵G)ξ「ブーン」

( ;ω;)「また、遊ぼうお。小学校の頃みたいに、ブーンの家で64するお」

ξ;凵G)ξ「ブーン!」


嬉しいと思う。こうして共に泣けることが。
また、彼と遊ぶことが出来るのが。

授業終了のチャイムがなったって、わたしたちは泣くことをやめなかった。


34 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 23:24:28.27 ID:Amn07e5X0




ξ゚听)ξ「あんたがぼーっとしてるから、ワドルディに置いてかれちゃったじゃない」 ( ^ω^)「すまんこ」 真夏のように暑い五月。わたしはブーンと遊んでいる。手には、64。


ξ゚听)ξ「何で体力1しか減ってないのにマキシムトマト出すかなぁ……」

( ^ω^)「アドレーヌ空気嫁」


疲れてきたからブーンと操作をかわる。ブーンはゲームがうまい。
オレンジジュースを飲みながら、ブーンのゲームを見る。


36 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 23:25:43.88 ID:Amn07e5X0

ξ゚听)ξ「そこクリスタルあるよ」

( ^ω^)「thx」


窓から入る蚊。何のためらいもなく潰す。
血を吸われる前に殺さないと。

ブーンのベッドの上に転がる。楽だ。わたしの家にいるより落ち着く。


ξ゚听)ξ「あ」

( ^ω^)「どうかしたのかお?」



37 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 23:27:12.40 ID:Amn07e5X0

ふと気付く。
ブーンの家に流れる穏やかな時間。これを作り出しているのは、ブーンとわたし。
二人でいるから、この時間があるのだ。わたしはここに、必要なんだ。


ξ゚ー゚)ξ「……何でもない」


どうして今までこんな簡単なことに気付かなかったんだろう。
わたしはこの時間が好きだ。そして、それを生み出してくれるブーンも。
けれど今はこのままで良い。彼と一緒に遊べるのならば、ここがわたしのまほろばだ。

目を閉じて思う。片付けなければいけない悩みは、まだたくさんある。
けれども、ブーンと二人なら、きっと何とかなるはずだ。


( ^ω^)「ツンー、ボス倒しておー」

ξ゚听)ξ「はいはい」


ブーンののんきな声が、耳に優しい。


38 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 23:28:27.98 ID:Amn07e5X0






TとBが彫られたリップクリーム。なくなるまでは、まだまだ時間がかかりそうです。








    〜 ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです おしまい 〜



40 :ξ゚听)ξツンのリップクリームのようです 最終話 :2007/05/14(月) 23:31:07.97 ID:Amn07e5X0
以上で投下終了です。

まとめてくださったまとめサイトさん、
支援や乙を下さった方、絵を描いてくれた方、そして読んでくれた方。
ほんとうに、ありがとうございました。

拙い文章ですが、
また次回作品を書くことがあったら、よろしくおねがいします。

最後にもう一度、ありがとうございました。




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一気読み
第一話 - 第二話 - 第三話 - 最終話

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