289 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:07:48.12 ID:umTwZGBD0
Aチーム「ブーーーーーーーーーーーン!!!」
ギコの球を直撃したブーンは、その場にガタリと倒れこんだ。
すぐさまAチームが駆け寄り、声を掛ける。
Aチーム「大丈夫か!?」
(;^ω^)「だいじょうぶだお……」
Aチーム「何!? 死ぬかもしれない!? ダメだ! こいつは保健室に運べ!」
(;^ω^)「お?お?僕は──」
Aチーム「早く保健室に!」
Aチームメンバーの迅速な対応により、ブーンは保健室へ運ばれることになった。
残ったメンバーから、代走を出すように指示が出る。
('A`) (……2、4、6、8……)
('A`) (俺入れても8人しかいないじゃん)
290 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:08:49.32 ID:umTwZGBD0
川 ゚ -゚)「早く代走を出せ」
Aチーム「それが……人数が一人足りないんで、棄権したいんですけど……」
('A`) (それが狙いかよ)
川 ゚ -゚)「棄権は認めない」
Aチーム「でも8人じゃあ野球は……」
川 ゚ -゚)「私が参加する」
Aチーム「!?」
川 ゚ -゚)「内藤の代走、素直クール!」
293 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:09:49.63 ID:umTwZGBD0
大きく腕を上げて叫ぶ住職。
しかし、次の瞬間にはまた審判用のマスクに顔を埋めていた。
(;'A`) 「代走しないのかよ」
川 ゚ -゚)「バカ者、私は主審といっているだろう」
(;'A`) 「さっきモロ代走って言ってたじゃねえか」
川 ゚ -゚)「『透明ランナー』だ『透明』。小さい頃やらなかったのか?」
『透明ランナー』
主に人数が少ないときの野球で使用される。
ランナーとして出ているときに自分の打席が回ってきたとき、
自分の代わりに『透明ランナー』を置くことで、本人は打席に立つことができる仕組み。
単純に言うと、人数が足りないから、ランナーを透明人間ということにしているということ。
294 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:10:50.07 ID:umTwZGBD0
(;'A`) 「ということは……」
俺の視点では、一塁には誰もいないように見える。
しかしそこには、「透明ランナー」が存在していると言うことなのだ。
川 ゚ -゚)「プレイ!」
2番バッターが打席に立つと同時に、ギコがボールを握り締めた。
渾身の一球が、放たれる──。
川 ゚ -゚)「三振アウトォ!」
川 ゚ -゚)「三振アウト」
川 ゚ -゚)「はいはいチェンジチェンジザコスザコス」
296 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:11:50.25 ID:umTwZGBD0
ギコの剛速球により、Aチームの打者は誰一人としてボールにかすることがなかった。
『透明ランナー』について詳しく説明した俺乙。
Bチームの攻撃。
Aチームの投手は、俺だ。
('A`) (運命の一戦に登板しちまった……)
だが、この試合はあの試合とは訳が違う。
"負ければいい"のだ。
球をゆっくり投げても、どれだけフォアボールを出そうとも、仲間に怒られることは無い。
('A`) 「気楽でいいな」
だが、そんな俺の幸せを崩壊させる人間がいたことを、俺は知らない──。
298 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:12:49.97 ID:umTwZGBD0
川 ゚ -゚)「(拘束)プレイ!!」
クーは捕手兼審判をやることになった。
女が捕手というのには気が引けるが、本気で投げるわけじゃないし大丈夫だろう。
バッター「さぁ来い!」
('A`) (さて、ゆっくり投げてやるか……)
ドクオはゆっくりと球を放った。
……はずだった。
('A`) 「ドピュ!」
ドクオが放ったボール、それは全員の予想を超えるものであった。
コントロール、スピード、どれを取っても一級の物だったのだ。
川 ゚ -゚)「く……今のは150`は出ているぞ」
(;'A`) 「……」
301 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:13:52.00 ID:umTwZGBD0
俺は確かにゆっくり投げたつもりだった。
だが、実際に放たれたのは150k近くの剛速球。
なぜだ?
(;'A`) 「ちょ、タイム!」
俺はタイムを掛け、クーに手招きをする。
川 ゚ -゚)「審判、タイムお願いします」
川 ゚ -゚)「ああ、タイム!」
川 ゚ -゚)「どうした、ドクオ?」
(;'A`)「ゆっくり投げたつもりなのに、球がめっちゃ速くなるんだ。
お前なんかしたか?」
川 ゚ -゚)「私を疑うなんて……うっうっ……」
(;'A`) 「顔が泣いてない、顔が」
川 ゚ -゚)「私は何もしていないが、理由なら分かるぞ」
302 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:14:51.39 ID:umTwZGBD0
↓クー
,.ィ , - 、._ 、
. ,イ/ l/  ̄ ̄`ヽ!__
ト/ |' { `ヽ. ,ヘ
N│ ヽ. ` ヽ /ヽ / ∨
N.ヽ.ヽ、 , } l\/ `′
. ヽヽ.\ ,.ィイハ | _|
ヾニー __ _ -=_彡ソノ u_\ヽ、 | \ 誰かがお前に対して
.  ゙̄r=< ‐モミ、ニr;==ェ;ュ<_ゞ-=7´ヽ >
. l  ̄リーh ` ー‐‐' l‐''´冫)'./ ∠__ 『スピードの増強』
゙iー- イ'__ ヽ、..___ノ トr‐' / 『筋肉の増強』
l `___,.、 u ./│ /_『野球闘志の増強』
. ヽ. }z‐r--| / ト, | ,、をかけたんだよ!
>、`ー-- ' ./ / |ヽ l/ ヽ ,ヘ
_,./| ヽ`ー--‐ _´.. ‐''´ ./ \、 \/ ヽ/
-‐ '''"  ̄ / :| ,ゝ=< / | `'''‐- 、.._
/ !./l;';';';';';';\ ./ │ _
_,> '´|l. ミ:ゝ、;';';_/,´\ ./|._ , --、 | i´!⌒!l r:,=i
. | |:.l. /';';';';';|= ヽ/:.| .|l⌒l lニ._ | ゙ー=':| |. L._」 ))
l. |:.:.l./';';';';';';'! /:.:.| i´|.ー‐' | / | |. ! l
. l. |:.:.:.!';';';';';';';'| /:.:.:.:!.|"'|. l' │-==:|. ! ==l ,. -‐;
l |:.:.:.:l;';';';';';';';| /:.:.:.:.:| i=!ー=;: l | l. | | / //
l |:.:.:.:.:l;';';';';';';'|/:.:.:.:.:.:.!│ l l、 :| | } _|,.{:: 7 ))
l |:.:.:.:.:.:l;';';';';'/:.:.:.:.:.:.:.:| |__,.ヽ、__,. ヽ._」 ー=:::レ' ::::::|; 7
. l |:.:.:.:.:.:.l;';';'/:.:.:.:.:.:.:.:.:.|. \:::::\::::: ヽ ::::::!′ :::| .:/
. l |:.:.:.:.:.:.:∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.! /ヽ::: `::: :::: ....::..../
307 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:16:05.30 ID:umTwZGBD0
('A`) 「……」
川 ゚ -゚)「恐らくそれが最も可能性が大きい」
('A`) 「……」
川 ゚ -゚)「あ! もしかしたら誰かがお前に『投手の才能』のサイダネを飲ましたのかもしれない!」
('A`) 「どこの天使だよ、つーか分かんない読者もいるから止めろ」
川 ゚ -゚)「読者に気を使うなんて……ドクオ君って優しいんだね……えへへ」
('A`) 「お前絶対わざとやってるだろ?」
川 ゚ -゚)「いや、真面目な話、誰かがお前に魔女の力を使っている」
('A`) 「百歩譲ってそれが本当として、何でお前がそんなこと分かるんだよ」
310 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:17:18.84 ID:umTwZGBD0
↓住職
,.ィ , - 、._ 、
. ,イ/ l/  ̄ ̄`ヽ!__
ト/ |' { `ヽ. ,ヘ
N│ ヽ. ` ヽ /ヽ / ∨
N.ヽ.ヽ、 , } l\/ `′
. ヽヽ.\ ,.ィイハ | _|
ヾニー __ _ -=_彡ソノ u_\ヽ、 | \
.  ゙̄r=< ‐モミ、ニr;==ェ;ュ<_ゞ-=7´ヽ >
. l  ̄リーh ` ー‐‐' l‐''´冫)'./ ∠__ 私が掛けたからだよ!!
゙iー- イ'__ ヽ、..___ノ トr‐' /
l `___,.、 u ./│ /_
. ヽ. }z‐r--| / ト, | ,、
>、`ー-- ' ./ / |ヽ l/ ヽ ,ヘ
_,./| ヽ`ー--‐ _´.. ‐''´ ./ \、 \/ ヽ/
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315 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:18:58.76 ID:umTwZGBD0
('A`) 「……」
('A`) 「さっきお前、『私を疑うなんて……うっうっ』とか言ってなかったか?」
川 ゚ -゚)「私がしていないとは言っていない。
ドクオ、さてはお前、女の涙に騙されたな」
('A`) 「お前泣いてなかったじゃねーか」
川 ゚ -゚)「でも……あなたは優しすぎるのよ……」
('A`) 「何その別れの代名詞」
川 ゚ -゚)「ということで、君は今150kの剛速球投手だ!」
(;'A`) 「え、ちょ!待てよ!」
川 ゚ -゚)「黙れ! 試合に負けてもいいのか!!!」
Aチーム「いいよいいよー」
316 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:20:37.91 ID:umTwZGBD0
川 ゚ -゚)「おい、早くしたまえ」
川 ゚ -゚)「あ、すいません……もう終わりますので」
川 ゚ -゚)「ほら、審判も待っている。やるぞ、ドクオ」
('A`) 「お前本当に大変だな」
クーの魔女の力によって、最強の投手となった俺。
続くバッター達を、3人とも三振にとってしまった。
( ,,゚Д゚)(コイツ……できる!)
318 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:25:17.03 ID:umTwZGBD0
試合はその後、投手二人の三振合戦となっていった。
気づけば9回の裏、Bチームの攻撃。
319 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:26:16.50 ID:umTwZGBD0
Aチーム「ドクオー!頑張れ!この回打たれたら負けれるぞ!」
(;'A`) 「はぁ……はぁ……もう、体力の限界だ……」
魔術かなんだか知らないが、俺の体力までは増やされていない。
俺はもうまともに球を投げれないほど、限界に近づいていた。
(;'A`) 「誰かピッチャー代わってくれ……」
Aチーム「バカヤロウッ!お前が疲れているから続投させるんだよ!」
(;'A`) (フォアボール連発を期待しているのか……。なんという外道!)
確かに今の俺じゃ、まともにストライク等投げれないだろう。
……まぁ、負けるのも悪くないしな。
('A`) 「続投すっか…・・・」
Aチーム(よし、ドクオ!打たれるんだ!)
川 ゚ -゚) 『潜在体力の増強』『スポ根魂の増強』
(#'A`) 「燃えるぜバーニィィィィィィン!!!!!!!」
Aチーム「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」
321 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:27:37.60 ID:umTwZGBD0
(#'A`) 「何が疲れたじゃボケェ!何弱音はいとんのじゃゴルァ!
己は何のために野球やっとんのじゃワレェ!大概にせいよコラァ!
もうストライクは投げれないだとぉ?俺はそんなに甘くねーぞアホンダラァ!
なめんのも大概にしとけコラ!今から9球で試合おわらしたるわ!
全部ストライク、三振じゃいこのオタンコナスゥ!」
Aチーム「ヤバイ!ドクオのスポ根魂がMAXに達してしまった!」
(#'A`) 「ふっ!ふっ!」
Aチーム「腕立て始めちゃった!」
(#'A`) 「行くぞBチーム!!!!」
Aチーム「2回でやめちゃった!!」
ウグイス「4番、ピッチャー。ギコ君」
( ,,゚Д゚)(この気迫……奴がKの意思の後継者だと言うのか!?)
323 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:29:19.70 ID:umTwZGBD0
( ,,゚Д゚)(こいつは……慎重に行くか)
バッターボックスに立ち、ドクオを制するギコ。
足元の土を踏みつけ、慣らしているときだった。
(#'A`) 「まってられるかってんだあああああああああ!!!!」
(;,,゚Д゚)「!?」
ドクオは耐え切れずに、ボールを放った。
ど真ん中、ストレート。
土を慣らしていたギコが打てるはずもなく、ボールはミットへと収まる。
川 ゚ -゚)「ストラーイク!」
( ,,゚Д゚)「くそ……卑怯な奴め!!」
(#'A`) 「うるせぇえええ!!俺は三振が取れればそれでいいんじゃい!」
Aチーム「スポーツマンシップに乗っ取ってないぞ!こいつ!」
325 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:31:31.52 ID:umTwZGBD0
クーが返球した球をドクオが受け取る。
二三度地面を踏み鳴らし、もう一度構えを取った。
( ,,゚Д゚)(この調子だと、ストレートしかないな)
川 ゚ -゚)(この調子だとストレートしか投げないだろうな)
(#'A`) 「この調子だと俺はストレートしか投げないぞ!!!」
ギコ、クー、ドクオ。
それぞれが構えを取った。
一人は、野球部の意地として。
一人は、大切な者が放つ愛のこもったボールを受け取るため。
一人は、魔女の力によって増強されたスポ根魂に影響されて。
(#'A`) 「うおおおおおおおお!!!」
全身全霊、渾身の一球が放たれた。
326 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:33:43.54 ID:umTwZGBD0
(#,,゚Д゚)「頚動脈上昇!!筋肉増大、骨太強化!!」
ムク、むくむくっ!
ギコの体が太く、大きくなっていく。
筋肉が増大し、骨が太くなっているのだ。
(#,,゚Д゚)「ペガサスホーォォォォン!!!」
ズン、と重い衝撃がギコの体中に響き渡る。
だが、増強されたギコの肉体は、それをも跳ね返した。
高い金属音を響かせ、ボールが宙に浮く。
方向はセンター方面、センターはポテンヒットを防ぐように、全身で駆け込んだ。
川 ゚ -゚)「センターバック!!」
(;'A`) 「俺の……虚無球が……」
(虚無球 は たま が ぶんしん する まきゅう だよ !)
330 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:35:41.73 ID:umTwZGBD0
ミ キャッチだ、とうっ
ガシッ ズザザー
◎ ∧_∧ ○ =
⊂(´∀` )⊂ ⌒ ヽ つ 二
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( ´∀`)「キャッチだ、とうっ!」
333 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:37:42.64 ID:umTwZGBD0
コロコロ…… 煤ネ_∧ ○
◎ ⊂(´∀`;⊂ ⌒ ヽ つ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(;´∀`)「あ………」
337 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:39:05.01 ID:umTwZGBD0
( ,,゚Д゚)「ちぃ!ホームランにはならなかったか!」
俊足として知られているギコ。
ランニングホームランを目指すつもりなのか、もの凄いスピードで駆けていく。
(;'A`) 「ヤバい! モナー、バックホームだ!」
( ´∀`)「モナー!」
センターモナーがようやく立ち上がる。
重い体では、腰を曲げるのも一苦労のようだ。
ボールを拾い上げ、それを中継無しでホームへと投げる。
既にギコは3塁を目前とし、ホームへの直進を狙っていた。
(;'A`) (やべぇ……間にあわね……)
340 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:40:30.03 ID:umTwZGBD0
(*゚Д゚)「ギコハハハ!」
ギコが五角形のホームベースを踏む。
それから一呼吸置いて、クーの元にボールが届いた。
(*,゚Д゚)「9回裏、サヨナラランニングホームランだぜぇ!!」
川 ゚ -゚)「アウト」
( ,,゚Д゚)「は」
クーがボールを掴んだ手でギコを触る。
それと同時に、同じ言葉を繰り返した。
川 ゚ -゚)「アウト」
(#,,゚Д゚)「ゴ、ゴルァ!どう見てもセーフだろうがゴルァ!」
川 ゚ -゚)「アウトだ。一万人の目は騙せても私の目は騙せんぞ」
342 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:42:26.48 ID:umTwZGBD0
(#,,゚Д゚)「ふざけんじゃねぇ!!」
川 ゚ -゚)「なんなら証拠のビデオでも見るか?」
( ,,゚Д゚)「お……ビデオなんかとってたのかよ」
川 ゚ -゚)「再現VTR、よろしくお願いします」
343 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:43:36.11 ID:umTwZGBD0
( ^ω^)「僕はギコだぜだお」
( ^ω^)「カキーン!あ、打ったぜだお!」
( ^ω^)「ランニングホームランいっちゃうぜだお」
( ^ω^)「わーい、ホームまで来たぜだお」
( ^ω^)「おっとっと、ベースを踏み忘れてたぜだお」
川 ゚ -゚)「タッチ」
( ^ω^)「うわーアウトだーだお」
351 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:45:23.71 ID:umTwZGBD0
川 ゚ -゚)「ご協力感謝する。ということでアウトだ」
(#,,゚Д゚)「ふ、ふ、ふざけんなゴルァァァ!!」
('A`) (いつの間にかブーンが戻ってきてる……)
(#,,゚Д゚)「絶対認めねぇからな!」
川 ゚ -゚)「ふぅ……仕方が無い。正直ジャンケンで決めよう」
(#,,゚Д゚)「望むところだ!」
川 ゚ -゚)( ,,゚Д゚)「「せーの」」
川 ゚ -゚)「最初はパー」
( ^ω^)「ついにやりやがった!」
355 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:46:39.36 ID:umTwZGBD0
r‐-、 ,...,,
:i! i! |: : i!.
! i!. | ;|.
i! ヽ | |
ゝ `-! :|
r'"~`ヾ、 i!
,.ゝ、 r'""`ヽ、i!
!、 `ヽ、ー、 ヽ
| \ i:" ) |
ヽ `'" ノ
( ,,゚Д゚)「バカめ!俺は最初はチョキだ!」
361 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:48:24.23 ID:umTwZGBD0
( ,,゚Д゚)「どうだ!これで俺の勝ちだ!」
川 ゚ -゚)「反則だろう……常識的に考えて」
川 ゚ -゚)「退場」
(#,,゚Д゚)「ああぁ!?ふざけんじゃねぇ!!」
川 ゚ -゚)「……」
川 ゚ -゚)つ□「……」ケシケシ
(#,,゚Д゚)「ゴルァ!」
Д゚)「ゴルァ!」
)「ゴルァ!」
ルァ!」
!」
(;'A`) 「ギコが……消えた!!」
365 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:49:35.16 ID:umTwZGBD0
川 ゚ -゚)「そして……」
川 ゚ -゚)つ1「……」カキカキ
川 ゚ -゚)「これでよし」
366 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:51:04.34 ID:umTwZGBD0
あははっ!僕の名前はタカラギコ!
みんなと仲良く遊びたいんだ!
みんな、よろしくねっ!あははっ!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
+ *
* ∧ ∧ +
+ (,,^Д^) *
⊂ T ⊃ +
〜| |
し`J
372 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:53:21.90 ID:umTwZGBD0
ギコが元いた位置に、笑顔の少年が現れた。
だが、その少年は見れば見るほど……ギコに似ている。
( ,,^Д^)「あははっ!」
(;'A`) 「……」
川 ゚ -゚)「今のはアウトでいいか?」
( ,,^Д^)「もちろんだよ!みんな仲良く楽しくやろうよ!」
川 ゚ -゚)「アウトー」
結果、9回を3アウトで終了し、引き分けと言うことになった。
──だが、それに文句を言う者も当然出てきた。
373 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:54:55.51 ID:umTwZGBD0
Aチーム「俺らの負けだろ!」
Bチーム「どう考えても俺らの負けだっつーの!」
Aチーム「俺らなんか8人でやってたんだぜ?反則にも程があるだろ!」
Bチーム「そっちはクーさんが入ったじゃねえか!
俺らのギコなんて、筋肉増強のドーピングだぜ!?」
( ,,^Д^)「そんな事してないよ!あれは僕自身の筋肉だよ!」
AとBの口論が始まる。
それも、「どちらが負けたか」の議論について、だ。
そこへ、先ほどから復活したブーンが歩いてくる。
( ^ω^)「公平を期して、ここは戦線離脱した僕の負けでいいお」
( ^ω^)「さ、クーさん。僕に罰ゲームをお願いしますお」
376 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:58:00.60 ID:umTwZGBD0
ボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコ
コボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコ
ボコボコボコボコ∧_∧ ∧_∧∧_∧ボコボコボコボコ
ボコボコ∧_∧´・ω・)(´・ω・`)・ω・`∧_∧ボコボコ
ホコボコ(´・ω・)∧_,∧lll ∪)∧_∧・ω・`)ボコボコ
ボコボコ∧_∧ ´・ω∧∪∧(・ω・∧_∧⊂)ボコボコ
コボコ(´・ω・)≡つ);;)ω(;;(⊂≡(・ω・`)___\ボコボコ
ボコボ(っ つ=つ ( >>ブーン )⊂=⊂≡ ⊂) \ )ボコボコ
ボコボコ/∧_∧∧_∧ ∧ ∧_∧∧_∧\ボコボコ
ボコボ( ( ´・ω)( ´・)( )` )(ω・` ) )ボコボコ + *
コボコ(っ つ/ )( ) \ ⊂)ボコボコ .* ∧ ∧ +
ボコボ/ )`u-u'. バ∪ ̄∪バ`u-u' \ボコボコ .+ (,,^Д^) あははw
ボコ( / ̄∪ボコボコボコボコボコボコボコ∪ ̄\ )ボコボコ ⊂ T ⊃ +
ボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコ 〜| |
コボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコ .し`J
379 名前: 張出横綱(鹿児島県)[] 投稿日:2007/04/08(日) 00:59:56.20 ID:umTwZGBD0
漁夫の利を得ようとしたブーン、それを集団暴行する生徒達。
おかげで、ブーンは全治5ヶ月の怪我を負った。
内藤は3時限目を保健室で過ごし、その後復活したことは言うまでも無い。
そう──いうまでもないのだ──。
第三話「新たなる新星!荒巻スカルチノフの謎」の巻 完
390 名前:クーちゃんお色気タイム[] 投稿日:2007/04/08(日) 01:03:30.17 ID:umTwZGBD0
川 ゚ -゚)「うっふん……」
川 ゚ -゚)「あは〜ん……」
〜クーちゃんお色気タイム〜
川 ゚ -゚)「女房酔わせてどうするつもり……?」
川 ゚ -゚)「今夜は寝かせないんだから……」
川 ゚ -゚)「ワシの乳首は108個あるぞ」
川 ゚ -゚)「や……そこは汚いよぅ……」
川 ゚ -゚)「おちんちんびろーん」
〜終わり〜
【関連】
一気読み
第一話
-
第二話
-
第三話
-
第四話