( ^ω^)ブーン系小説完結作品集('A`) 〜ξ゚听)ξ川 ゚ -゚)ツンとクーは姉妹になったようです 第7章「わたしだけの、おはなし」〜

( ^ω^)ブーン系小説完結作品集('A`)

( ^ω^)ブーン系小説完結作品集('A`)更新情報


TOP ( ^ω^) ('A`) ( ´_ゝ`) (´・ω・`) 川 ゚ -゚) (*゚ー゚) ξ゚听)ξ




当サイトはブーン系小説の完結作品集 です。 読み物系は嫌いって方はご退場ください


下記からブーン系小説のジャンルを選択してください
ギャグ系:
戦闘系:
五十音別:
感動系:
カオス系:
作品一覧:
下ネタ系:
未分類:
その他:
287 名前: 相場師(千葉県)[] 投稿日:2007/03/12(月) 21:20:23.48 ID:SW8vBS410
第7章「わたしだけの、おはなし」


クーさん家族とであって、もう半年が過ぎた。
旅行はとっても楽しかった。なにより、自分自身が素直になれた気がした。

家に戻ったらまた普段どおりの私になってしまったけれど、クーさんは
気にもしていないようだ。相変わらず私にちょっかいを出してきては去ってゆく。
それ以上のことはしない。

あんまりお菓子ばっかり買ってくるので、ちょっと太ってしまった。
迷惑といえば、これくらいかな。

ただ、私の家の環境は変わりつつあるけれど、外の環境は今までと変わらなかった。
これは私が悪いのだ。いつまでもふさぎ込んでいてはいけないと、
自分で前向きに考えられていることに驚いた。

クーさんのおかげかな。

あの人は私の心をほっこりさせてくれる。
まだ恥ずかしくて言えないけれど、いつか「お姉ちゃん」って呼びたいな・・・


288 名前: 相場師(千葉県)[] 投稿日:2007/03/12(月) 21:20:44.15 ID:SW8vBS410
そんなことをひとり、教室で考えていた。お昼休みのこの時間だけが、
学校にいる私が好きな時間だった。

ママさんが作ってくれたお弁当はとってもおいしい。今日のおかずも色とりどりで、
愛情がたっぷり詰め込まれているのがわかる。特に玉子焼きは絶品だ。

・・・私は誰かにこんなにしてもらったことはなかった。

お父さんとお母さんはいつも家におらず、家政婦さんが私のご飯を作っていた。
その人だって「仕事」が終わればさっさと帰ってしまう。用事があると来ない日だって
あった。

だから、境遇はクーさんと似ている。
クーさんは強い人だと思った。そんなことをおくびにも出さない。
一度玄関で泣いているのを見てしまったっきりだ。

あのときのクーさんは、どこかで見たことのある瞳をしていた。


290 名前: 相場師(千葉県)[] 投稿日:2007/03/12(月) 21:22:19.21 ID:SW8vBS410
ξ゚听)ξ「ふぅ・・・」


今日のお弁当はちょっと多めだった。
ママさんに言ってちょこっと減らしてもらおう。

ひとりに慣れている私は、誰とも一緒にお昼を食べない。
一人黙々と箸を進め、時々空をチラッと見たり、校庭を見ながら
お昼休みを終える。たまに持ってきた本も読んだりする。

今日もそう。そして、明日も明後日も、私が変わらない限りずっとそうだ。

いじめられているわけでは決してない。嫌がらせなんてひとつもないのだ。
でも、みんなからはなんとなく疎ましがられているのはわかる。

これでいいんだ。今まではそう思っていた。でも、今の私は少し違う。
今は文化祭の準備で学校中が騒がしい。このチャンスを逃してしまっては、
あとがないような気がする。私は決意した。

6限目、文化祭で何をするかという会議が開かれた。
委員長が壇上で、皆に意見を求めている。ここだ。ここしかない。


291 名前: 相場師(千葉県)[] 投稿日:2007/03/12(月) 21:22:56.10 ID:SW8vBS410
(・∀ ・) 「えー、それでは我がクラスの出し物はお化け屋敷に決まりました。
     なんか意見のある人はどうぞ」

ξ゚听)ξ「あ、あの」

(・∀ ・) 「え?あー、はい、ツンさん」


教室の空気がなんとなく変わった。
この子はいったい何を言い出すつもりだろう。そんな風に感じられた。

視線が痛い。でも私は負けられない。


292 名前: 相場師(千葉県)[] 投稿日:2007/03/12(月) 21:24:17.76 ID:SW8vBS410
ξ゚听)ξ「確か・・・驚かせる役がまだひとり決まってませんよね?
     私、それをやりたいんですが」

(・∀ ・) 「ええっ!?ホントに!?」

ざわ・・・ざわ・・・

ξ゚听)ξ「ホントです。私、それをやりたいんです。顔にメイクでも、
     被り物でもなんでもします。だからやらせてください」

(;・∀ ・) 「ま、まぁ、あんまりやりたがる人がいなくて困ってたから
      断る理由はないですが」

ξ゚听)ξ「よかった。じゃあお化け役に私の名前を書き込んでおいてください」


よし。私は心の中でガッツポーズをした。

これで私はクラスメイトと関わらざるを得なくなる。ここからは自分との戦いだ。
私はこの甘ったれに負けるつもりなんてない。

この文化祭の会議は6限目だったので、これが終われば掃除をして
帰宅だった。
割り当てで庭掃除になっている私は、竹箒を持って黙々と木の葉を掃いていた。
この季節は掃除のし甲斐がある。集めても集めても終わらない。

夢中になって葉っぱを集めていると、誰かが私に話しかけてきた。


294 名前: 相場師(千葉県)[] 投稿日:2007/03/12(月) 21:25:43.95 ID:SW8vBS410
(´・ω・`)「今日のツンさんにはびっくりしちゃったよ。
      普段誰ともしゃべらないで一人なのに、大胆なことをするんだね」

ξ゚听)ξ「えーっと・・・ごめんなさい、どなた?」

(´・ω・`) 「え・・・やだなぁ、同じクラスのショボンだよ。
      口元が特徴的なショボンだよ」

ξ゚听)ξ「ああ、なんとなく・・・私の後ろの席の・・・」

(´・ω・`) 「そうそう!!そう!!ああ、でも忘れられてるなんて悲しいな」

ξ゚听)ξ「あ、いや、別に忘れてたわけじゃないの!!
     あんまりクラスメイトの顔を覚えてなくて!!」

(´・ω・`) 「それは一般的に忘れてるというんだぜ」


これはいかん。せっかく話しかけてきてくれた人を逃すわけにはいかない。

でも、でもなぜ男の人・・・最初は女の子がよかった。何を話していいかわからない。
しかしそんなことはいっていられない。


295 名前: 相場師(千葉県)[] 投稿日:2007/03/12(月) 21:26:34.92 ID:SW8vBS410
(´・ω・`) 「イメージ違うよね。ツンさんはもっと裏方の仕事をすると思ってた」

ξ゚听)ξ「私が裏方の仕事なんてするわけないじゃない。
     本当はメインを張れるんだけど、今までは譲ってあげていたのよ」

(´・ω・`) 「ホントに?僕には避けていたとしか思えないなぁ」

ξ゚听)ξ「ば、バカにしないでよ!!その気になればいつだって
      出来るんだからね」


あああ、なんてことを!!私のバカ!!思ってることと全然違うことを言ってる!!

どうしてこう、私は素直じゃないんだろうか。
ひとしきり会話をしたあと、ショボンくんは不思議そうな顔をして去っていった。

何で彼がわざわざここに来たんだろうかと思ったが、彼は後ろの席で同じ班で
しかも掃除場所は一緒だった。それを思い出したのは家についてからだった。


296 名前: 相場師(千葉県)[] 投稿日:2007/03/12(月) 21:27:10.93 ID:SW8vBS410
川 ゚ -゚) 「ん?どうした?」

ξ゚听)ξ「あの・・・これよかったら」


私がクーさんに差し出したのは、文化祭のチケットだった。
クーさんはそれを見て、ほんの少し口元をほころばせた。


297 名前: 相場師(千葉県)[] 投稿日:2007/03/12(月) 21:28:37.58 ID:SW8vBS410
川 ゚ -゚) 「貰っていいのか?」

ξ゚听)ξ「ええ、どうぞ。クーさんに渡すために持ってきた・・・あっ」

川 ゚ ー゚) 「ニヤニヤ」

ξ;゚听)ξ「あっ!!いやっ!!そんなわけないんですよ!!
       余ってるから仕方なくあげたんです!!」

川 ゚ -゚) 「はいはい。そういうことにしておくよ。これはありがたく貰っておく。
     返せっていわれても返さないからな」

ξ///)ξ「べ、別に返して欲しいなんていいませんよ!!」


コミュニケーションというのは難しいものだなぁ。つくづく実感している。
そして本当のことを言うのは、とても難しいことなんだなぁ。

部屋に戻って、自己嫌悪から私はベッドにつっぷしていた。なにもあんな言い方しなくても・・・

それでもクーさんは笑って許してくれる。

パパさんもママさんもそうだ。ここの家の人たちはあったかい。
それは私を理解しようと努力してくれているからだ。でも世間に出ればそうはいかないのだ。

「悩みは尽きねんだなぁ」という、授業で習った相田みつをの詩をつい
思い出してしまった。ホント、悩みは尽きねんだよなぁ。


299 名前: 相場師(千葉県)[] 投稿日:2007/03/12(月) 21:29:41.84 ID:SW8vBS410
文化祭の準備は順調に進んでいた。私もこんな性格ながら
ちょっとずつクラスにも溶け込めそうだった。

相変わらずの天邪鬼体質は変わらないんだけど。


(`・ω・´) 「ツンさん、そっち押さえててくれ」

ξ゚听)ξ「ええ、それくらいなら」

(=゚ω゚)ノ「ツンさん、それ終わったらこっち手伝ってくれぃょぅ」

ξ゚听)ξ「わかったわ。ちょっと待ってなさい」

( ><) 「こっちも手伝って欲しいんです!!」

ξ゚听)ξ「もう!!どっちかにして!!私は一人しかいないんだから!!」


人手が足りないのでお化け役の私も駆りだされて働かされている。

今までの退屈な日常がウソのようだ。

人と関わっていくというのが、これほど楽しいものだとは思わなかった。
徐々に徐々に、私は凍てついた心がさらに溶けていくのを感じた。

きっかけをくれたのは、クーさん。彼女の手は暖かかった。
夏だったのに、不思議とその暖かさは快かった。


300 名前: 相場師(千葉県)[] 投稿日:2007/03/12(月) 21:30:52.25 ID:SW8vBS410
お化け役の集まりで、私はどうやらトリを飾ることに決まった。

立候補するくらいだから気合入ってる人がトリを務めるべきだとの意見に、
私はうまく反論できずに決まってしまった。本当はどこでもよかったが、
トリとなるとちょっと気後れしそうだ。


( ´∀`) 「ツンさんは普段から怖いから大丈夫だモナー」

ξ゚听)ξ「怖いってどういうことよ!失礼ね」

(,,゚Д゚) 「ギコハハハ!!ツンさんにそんなこというなんて、
    モナーは度胸あるな!!」


順風満帆に進む船の乗組員は、この先に嵐があることなんて気がつかない。
私はまさに、嵐の渦中に飲み込まれようとしていた。

それが起こったのは、文化祭の準備も整い始めたころだった。


302 名前: 相場師(千葉県)[] 投稿日:2007/03/12(月) 21:32:06.03 ID:SW8vBS410
( <●><●>) 「ちょっときてほしいんです。あんたに用があるんです」

ξ゚听)ξ「なにかしら」


私が連れてこられた場所は、校舎の裏だった。
悪さをするにはもってこいの場所だ。
ここなら誰の目にも届くことはないだろう。

すでに校舎裏には先客が2人いた。どいつもクラスメイトだった。


( <●><●>) 「最近あんたは目立ちすぎなんです。男子にちやほやされたいのは
       わかってるんです」

( ^Д^) 「お化け役なんかに立候補しちゃって、バカじゃないのプギャー」

( ´ー`) 「お前なんかイラネーヨ」


なんとなく予想はしていた。何か新しいことをしようとすれば、
こんな風に反発を食らう。

でも私は負けない。こんなところじゃくじけない。


303 名前: 相場師(千葉県)[] 投稿日:2007/03/12(月) 21:33:52.00 ID:SW8vBS410
ξ゚听)ξ「あなたたちの言い分はわかったわ。でもだからといって私は
      役を下りたりはしない。なんでこんなことを急にはじめたかって、
      私は変わらなきゃいけないと思ったからよ」

      「今までみたいにグズグズしてたんじゃ、私は前に進めない。
      私はね、両親がいないの。今は新しい家族の下で住んでる。
      その人たちに少しでも恩返しがしたいの。そのためには
      変わっていかなきゃいけないと思った。
      だからこうやってお化け役にも立候補した。みんなと関わっていこうと
      決めたの」     

      「邪魔したいならすればいい。でも私は絶対にへこたれたりなんかしない。
      私には大切な大切な人たちがいるんだから。その人たちのために頑張るって
      決めたんだから」


一気に私はまくし立てた。こうでもしないと黙ってしまいそうだった。

彼女らは私をもっと扱いやすい人間だと思っていたようだ。私の啖呵に
驚きの色を見せている。


304 名前: 相場師(千葉県)[] 投稿日:2007/03/12(月) 21:34:29.42 ID:SW8vBS410
(;´ー`) 「お、お前の事情なんかシラネーヨ」

(;^Д^) 「お、大きな声出せばビビると思ってんのかプギャー」

( <●><●>) 「二人ともやめるんです。お前の事情はわかったんです。
       それだけの覚悟をしてるんだったらちょっかいはこれ以上
       出さないんです。でも協力もしないんです。
       一人でやるんです。二人とも行くんです」


何とか説得に成功したようだ。戸惑っている二人を連れ、主犯は去っていった。
三人の姿が見えなくなった後、私は力が抜けてへたり込んでしまった。


ξ;゚听)ξ「ああ・・・怖かったよぉ・・・」


307 名前: 相場師(千葉県)[] 投稿日:2007/03/12(月) 21:35:42.81 ID:SW8vBS410
文化祭当日がついにやってきた。私は脅かす役なのに、
心臓が爆発しそうなくらい緊張していた。

そして今日はクーさん一家もやってくる。大丈夫だろうか。
私はちゃんとできるんだろうか。

緊張をほぐすため、私は校内をうろうろしていた。普段よりも
たくさんの人たちが校内を歩いている。

この喧騒がお祭り気分を一層盛り上げてくれる・・・のだろう。
私は緊張でそれどころじゃない。

焼きそばのいいにおいが鼻をくすぐったり、踊りだしたくなるような
にぎやかな音楽が教室から溢れている。
この日ばかりは先生たちも無礼講だと、少しくらいはしゃいでも見ていてくれる。

中には文化祭じゃなくて、女の子目当てにきている人たちもいるようだ。
でも、そういうのを含めてのお祭りだろう。

教室に戻ると、何人かが最終チェックを行っていた。私はあちこち回ったせいなのか、
さっきより幾分か落ちついていた。


308 名前: 相場師(千葉県)[] 投稿日:2007/03/12(月) 21:36:39.71 ID:SW8vBS410
( ´∀`) 「大丈夫モナー?まだ青い顔してるモナー」

ξ;゚听)ξ「だ、大丈夫に決まってるじゃない。私を誰だと思ってるのよ」

(,,゚Д゚) 「大丈夫だな!!ツンさんに違いない!!ギコハハハハ!!」


ブーという開演音がスピーカーから聞こえる。それとともに、
文化祭実行委員長の挨拶が始まった。

が、内容はよく覚えていない。「それではこれから文化祭を開催いたします」だけ聞き取れた。


私たちのお化け屋敷は、のっけから盛況だった。
私も最初こそ緊張したが、みんながあまりに驚いてくれるので
だんだん気持ちよくなっていった。

ちなみに私は貞子役。一番最後にビシッと締める重要な役だ。
みんなは私がかつらをかぶったら、「本物だ」などと勝手なことを言っていた。


309 名前: 相場師(千葉県)[] 投稿日:2007/03/12(月) 21:37:24.68 ID:SW8vBS410
しばらく経って、これが午前中最後のお客さんであることを知らされた。
私は目いっぱい驚かせてやろうと思って気合を入れなおした。

私のたち位置はちょうど角のところになっていて、すっと向こうから
現れる人へ目掛けて叫んでやればいいだけだった。

角を曲がろうとする人影が見えた。今だ!!


ξ゚听)ξ「ぐわー!!!」

川 ゚ -゚) 「!!!!!!!」

ξ;゚听)ξ「あ、あれ?ぐわー!!!」

川 ゚ -゚) 「・・・」

ξ゚听)ξ「あれ?クーさん?」


311 名前: 相場師(千葉県)[] 投稿日:2007/03/12(月) 21:38:16.20 ID:SW8vBS410
暗がりの中、よく見てみるとそれはクーさんだった。

私は顔が急に赤くなるのを感じた。彼女は思ったより驚いてくれなかったらしい。
少しガッカリしてしまった。


ξ゚听)ξ「クーさん・・・驚いてないんですか?」

川;゚ -゚) 「こ、これでも死ぬほど驚いているんだぞ・・・
     昔からお化け屋敷は苦手なんだ。動けない。助けてくれ」

ξ゚ー゚)ξ「ふ、ふふ・・・あはははっ」


思わず笑いがこぼれてしまった。
本当はお化けは笑っちゃいけないんだけど、ダメだ。笑っちゃう。
だって、クーさん歩けないなんていうんだもん。


川;゚ -゚) 「笑うところじゃないんだ・・・あ、足が動かないんだからな」


313 名前: 相場師(千葉県)[] 投稿日:2007/03/12(月) 21:39:44.14 ID:SW8vBS410
私はクーさんをお化け屋敷から助け出し、午前の部を終えた。

クーさんのあんなに慌てている姿を見たのは初めてだ。思い出すだけで笑ってしまう。
そのたびクーさんは怒り出す。わざとやってるわけじゃないんだと言っても、
彼女はヘソを曲げたままだった。

お詫びに焼きそばをおごってあげて、彼女は何とか機嫌を取り戻した。

それにしても可笑しい。きっと私のところに来るまで頑張って
耐えてたんだろうな。

・・・嬉しい。ありがとう、クーさん。本人に言えなかったけどね。

クーさんは「用事はすんだ」とさっさと帰宅してしまった。
一緒に来ていたパパさんとママさんはタイミングが悪くてお化け屋敷には
入れなかった。とっても残念だ。

午後の部は比較的まったりと時間が過ぎていった。
私も声を出しすぎて喉がガラガラだったので、ありがたかった。

最後のお客を脅かし終えた段階で、ちょうど文化祭終了のアナウンスが入った。
私はどっと疲れがでて、フラフラしていた。


314 名前: 相場師(千葉県)[] 投稿日:2007/03/12(月) 21:40:51.90 ID:SW8vBS410
( ><) 「お疲れ様なんです!!これお茶です!!」

(´・ω・`) 「アンケートでもキミの貞子が一番怖かったっていう人がいっぱい
      いたよ。これはよかったといっていいのかな」

ξ゚听)ξ「当たり前よ!!私を誰だと思ってるのよ」

(,,゚Д゚) 「ツンさんに違いな・・・」

( ´∀`) 「うるさいモナー」


こうして文化祭は幕を閉じた。本当に、楽しかった。他に言葉が思い浮かばない。
仲間もいっぱい出来た。私はもう、このまま歩いていけるはずだ。もっと素直になれるはずだ。

もうくたくたで、後夜祭はパスすることにした。
クラスメイトたちは残念がっていたけど、後片付けだけ手伝ってごめんなさいと謝って
抜け出してきた。


315 名前: 相場師(千葉県)[] 投稿日:2007/03/12(月) 21:42:44.55 ID:SW8vBS410
電車の中ふと目を閉じると、私はあの親戚たちの顔が浮かんできた。
なんで今なのかはわからない。

前までは顔を思い浮かべるたびにはらわたが煮えくり返っていたのに、
今はそんな気にならない。

きっとこれからもずっと忘れることは出来ないんだろう。でも許すことは出来る。
思い出さないようにするためには、気にならないようにするためには、許すしかないじゃないか・・・

許すことが出来たのは、私を助けてくれた人たちのおかげだ。
恨んだり、憎んだりするだけじゃないということを、私に教えてくれた。
許すということを教えてくれたのだ。

私は目を開けた。疲れているのに、自然と眠くはなかった。
心地よい疲労感が、私を包んでいた。


家に帰ると、クーさんに「私を驚かすときはちゃんと「驚かします」といってくれ」
と真顔で言われてしまった。それはおかしいだろうと、また笑った。
クーさんも、笑っていた。


第7章「わたしだけの、おはなし」 〜終〜




【関連】
一気読み
第1章 - 第2章 - 第3章 - 第4章 - 第5章 - 第6章 - 第7章 - 第8章

http://wwwww.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1173526035/
http://wwwww.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1173786008/


ブログパーツ ブログパーツ
inserted by FC2 system