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最終話
2 名前:( ・∀・)は残そうとしたようです[] 投稿日:2007/03/16(金) 16:57:23
( ・∀・)は残そうとしたようです
【 まえがき 】
あなたはモララーという男をご存知でしょうか?
↓こんな顔なんですけど
( ・∀・)
下手くそな似顔絵ですけどね……
見たこと無い?
……でしょうね…………
だから僕は筆を執ったんです
3 名前:( ・∀・)は残そうとしたようです[] 投稿日:2007/03/16(金) 16:58:44
【 1 】
( ><)「モララーさん! いつまで家賃滞納するつもりなんですか!」
僕はこのアパートの大家、わかんないんです、だ
このアパート──VIP荘──の101号室には、モララーという人が住んでいる
なのに、先月から彼の家賃が僕の口座に入って来なくなった
訪ねてみたが、返事は一切無かった
何日か、同じ様に訪ねてみても、返事は一切無かった
そして、ついに一月たち、今月の家賃も入って来なかったので、今日はさすがに強行突破するつもりだ
( ><)「モララーさん! いい加減にしないと強行突破するんです!」
合鍵を目の前の扉の鍵穴にぶち込み、僕は扉を開け放った
僕は一生この光景を忘れないだろう
モララーさんは、床にうつ伏せに倒れていた
僕は一瞬で分かった
彼は死んでいるんだと
4 名前:( ・∀・)は残そうとしたようです[] 投稿日:2007/03/16(金) 17:00:18
(;><)「モ、モララーさん!! 大丈夫ですか!!」
大丈夫なわけが無い、彼は死んでるのだ
なんで一目で分かったかって?
勘、だったかな
血は一滴も出ていなかったし、綺麗な顔をしていた
それはまさしく、「ウソみたいだろ……死んでるんだぜ、それで……」の状態だった
(;><)「……………………やっぱりだ…………」
僕はモララーさんの脈が無いのを確認し、救急車と警察を呼んだ
@────────────
現場検証は迅速に行われ、モララーさんの遺体は司法解剖に回された
モララーさんの死因は結局迷宮入りだったそうだ
この文章を書いている今なら、なおさら遅すぎて分からないだろう
モララーさんが何故死んだのか、それは僕にも警察にも、もしかしたら本人も分からなかったかも知れない
血も出ていないし、服毒自殺でもなさそうだし、首も吊っていないし
呼吸も心臓も、止まるような原因は一切見当たらなかったという
────────────@
( ><)「……………………」
僕はモララーさんの部屋に立ち尽くしていた
警察が来るまでも、来てからも、現状維持の意味で一歩も動かなかった、動けなかった
さすがに警察の人に「どいてください」と言われたときには外へ出たんだけど
5 名前:( ・∀・)は残そうとしたようです[] 投稿日:2007/03/16(金) 17:01:11
( ><)「……………………いったいぜんたい、どうなっているんですか? わかんないんです!」
警察が検証を終えた後、僕はモララーさんの部屋を調べた
ハッキリ言って、モララーさんはそれを良しとしたかは分からない
普通の人間なら、死んだからといって、勝手に私物を漁られるのは嫌だろう
でも、僕はやってしまった
だけど、彼はそれを望んでいたのではないかと、今では思う
僕は部屋を漁った、その時に
( ><)「…………何かこの部屋には足りないんです……」
そう感じた
殺風景な部屋
無駄なものは一切無い
無さすぎる
これが本当に人間の生活の跡なのだろうか
今となってはその真相も分からない
「モララーは人間じゃないぞ」
そう言われても、信じられるぐらいだ
6 名前:( ・∀・)は残そうとしたようです[] 投稿日:2007/03/16(金) 17:02:07
ふと、僕の眼がある物に留まった
( ><)「……これは?……」
日記だ
タイトルは『例の計画帳』
( ><)「…………例の計画?……なんなんですか?……」
僕は恐る恐るその日記帳を開いた
@────────────
今度、教会で結婚式があるそうだ
花嫁奪って逃げてやろう
────────────@
最初のページにはこんなことが書いてあった
それに関する、詳しい情報まで載っていた
新郎新婦の名前・住所、教会の住所・名前、挙式の日時
僕は意味が分からなかった
しかも、日付を見るととんでもない、およそ35年も前の記事だ
さらに、その日付と挙式の日時は3ヶ月近く離れている
確かモララーさんの年齢は65歳ぐらいだったかな……
35年前なら30過ぎてからつけている日記ということか……
他にもいろんな記事があった
全部行事に関するようなもの
それらに関する、事細かな情報
さらに、その時期も場所もまちまちだ
35年前から10年前ぐらいの、およそ25年もの期間に亘って書かれている
僕はますます分からなくなった
この時からだ
彼の活動の軌跡を
生きた証を
探ることに決めたのは
7 名前:( ・∀・)は残そうとしたようです[] 投稿日:2007/03/16(金) 17:03:00
【 1.5 】
唐突だが、僕とモララーさんの出会いについても話しておこう
この時の1年前だったかな……僕の家に電話がかかってきた
( ><)「はい、わかんないんです、ですが?」
( ・∀・)「あ、もしもし、VIP荘の大家さんですか?」
( ><)「そうです、どうされましたか?」
( ・∀・)「住みたいんですけど」
彼は本当に突然な人だった
石○風に言えば、サドゥンリィ突然な人だった
それは、ここに来る前から、ずっと前からそうだったらしい
( ><)「…………」
久々の契約の電話
僕の眼は¥マークになった
( ¥¥)「ほんとですか?! ありがとうなんです!!」
( ・∀・)「……どこに行けば契約してもらえるんですか?」
………………………………
この後、居住手続きは凄いスピードで進み、彼は僕のアパートに住むようになった
家賃収入バンザイ!!
なんて汚いよな……
と、最近では思うようになってしまった
モララーさん、あなたの所為なんです
……それにしても、モララーさんは本当に不思議な人でした
それは、僕が出会う前からずっとそうだったそうなんですけど……ね……
8 名前:( ・∀・)は残そうとしたようです[] 投稿日:2007/03/16(金) 17:03:38
【 追記 】
この小説の作者、わかんないんですは、ド素人です
皆さんに話しかけるところ、モララーさんに話しかけるところ、情景・心理描写の地の文等が曖昧になっていて
敬体と常体の使い分けもろくにできておりません
あしからず
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